欧州連合(EU) 欧州連合(EU)の主要規制テーマ

殺生物性製品規則(BPR)

2012年に殺生物性製品に関する欧州法令がそれまでの殺生物性製品指令(BPD)から対象範囲が大きく拡大された殺生物性製品規則(BPR)に変更された。BPRでは移行期間も考慮され、適用は2013年9月と1年以上の猶予期間が与えられていた。しかし、法整備面で幾つかの不具合が指摘され、改めてこれらを整合させる為に2014年4月にBPRの修正規則、(EU)No 334/2014が官報告示された。

基本情報・概要

名称

殺生物性製品の市場での入手と使用を可能とすることに関する規則(EU)No 528/2012
REGULATION (EU) No 528/2012 OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 22 May 2012 concerning the making available on the market and use of biocidal products

修正規則(EU) No 334/2014、その他委員会委任規則及び欧州委員会決定文書

公布・施行日等 2012年6月27日官報告示、2013年9月1日発効

殺生物性製品の上市には事前認可(authorisation)が必要であり、殺生物性製品に含まれる活性物質は事前に承認(approval)を得る必要がある。

ただし、後述するように、見直しプログラム(Review Programme)の対象として承認手続き中の活性物質を含む殺生物性製品や、評価中の新たな活性物質を含む殺生物性製品などの上市を認める例外規定がある。

殺生物性製品規則では、先行法令の殺生物性製品指令と同様、活性物質の承認は EU レベルで、殺生物性製品の認可は加盟国レベルで行われ、加盟国レベルの認可は相互認定により他の加盟国に拡張できる。

これに加えて、殺生物性製品規則では新たに EU レベルでの認可が導入された。なお、殺生物性製品規則は活性物質と殺生物性製品の上市のみならず、殺生物性製品で処理された成形品(treated articles)に関する規定も含まれている。

BPRの対象となる製品に関する概念としてはREACHで導入された成形品の扱いが重要となってくる。欧州委員会は害虫駆除剤や消毒剤のみならず、木材、プラスチック、繊維素材の劣化防止成分、船体への汚染防止塗料、または光触媒、静電気などで発生させるものを含むフリーラジカルも規制対象にしている。

殺生物製品という語には従来のBPD指令では対象外であった多くの成形品が含まれ、これらは「処理成形品」と位置付けられ使用している化学品自体がその用途分類ごとに「活性物質」として承認されていなければこのBPRの下での上市がかなわなくなる恐れがある。

「抗菌」、「ウィルスを駆除する」という言い回しで訴求する製品は家庭用品のみならず、それらを組み込んで使用する家電製品から車関連製品にまで及んでいる。前述の活性物質の承認分類には積極的に殺菌を訴求するものだけでなく製品の保護材、例えば防腐剤も含まれるのが特徴であり、その為BPRの適用範囲が大きく広がった。