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EU RoHS指令見直しに向けてのイニシアティブ公表

欧州委員会は2022年2月14日付けで、RoHS指令を見直しに向けた欧州委員会の今後の規制策定作業に関して市民および利害関係者に情報を提供することを目的とした発議(イニシアチブ)文書を公表し、同委員会が考えている課題及びそれに対する解決策についてのフィードバックの機会を設けた。

「法令レビュー:電子製品中での有害物質利用に係る制限」と題するこのイニシアチブは循環型経済実施計画(CEAP)の一部で、「持続可能な化学戦略」および「欧州グリーンディール」の重要な成果である「汚染ゼロ行動計画」に貢献するものである。このイニシアチブに関する意見提出期限は3月14日、この発議の法制化予定は2022年第4四半期である。

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弊社基幹サービス「海外環境法規制モニタリング」の配信情報より「EU RoHS指令見直しに向けてのイニシアティブ公表とそれに伴う意見提出要請の開始」について紹介します。続けて全文をご覧ください。

欧州委員会は2022年2月14日付けで、欧州委員会の今後の規制策定作業に関して市民及び利害関係者への情報提供のための文書を公表し、委員会が考えている課題及びそれに対する解決策についてのフィードバックの機会を設け、並びに異なるオプションの想定され得る影響を含め、利害関係者などの関連情報が欧州委員会に提供されるよう求めている。当面の意見提出の期限は3月14日までの一ヶ月間とされている。

  • 発議のタイトル
    法令レビュー:電子製品中での有害物質利用に係る制限
  • 主管行政局
    環境総局 B.3部局 – 廃棄物からの資源化部
  • 発議の区分
    行政提案
  • 法制化予定
    2022年第4四半期

RoHS指令の見直し自体は指令第24条2項によって遅くとも2021年7月22日までには全体的な見直しを実施するよう求められていた。

この文書は単に情報提供の目的のみを意図されているものである。そのタイミングを含め、この発議(イニシアティブ)に含まれている内容のすべては今後変更される可能性がある。

A. 政策的な事情、課題の確定及び従属性の確認

電気電子製品(EEE)に含有される有害物質の利用制限に関する規制は2003年以降、最初の指令2002/95/EC及びこれに続く現行の指令2011/65/EU(RoHS指令)によって実施されてきた。現在EEE中での10種類の有害物質の使用制限を行っている指令は、EEE由来の廃棄物に係る指令、2012/19/EU(WEEE指令)を補い、EEE中の有害物質への対処、特に廃棄物管理の課題及び関係する作業者への保護に関わる対処を担っている。そのような物質の使用制限によってその指令はEEEのよりクリーンな材料サイクル及び環境に対しても無理のない廃棄物処理を可能とさせ、従って循環型経済並びにヒトの健康と環境の保護への貢献を実現しようとしている。それは高度にグローバル化された分野で、製品要件が異なることから来る競争の歪曲を防いでEU市場における機能化を確保するという狙いも持っている。

このイニシアティブは循環型経済実施計画(CEAP)の一部を成すものであり、持続可能な化学戦略及び汚染ゼロ行動計画である、欧州グリーンディールのキーとなる具体的成果に直結するものである。

発議(イニシアティブ)で取り組もうとしている課題

RoHS指令の評価プロセスの一部として行われた評価及びコンサルテーションは、指令がEEE中での有害物質の使用削減目標達成に寄与することを示した。結果として、指令は、環境及びヒトの健康の保護、並びに域内市場の活性化に寄与することとなった。しかしながら、その評価作業は、指令の実務的な運用上の課題及び幾つかの仕組み面での課題、特に高度な行政上の負荷を示す、基準の複雑さ、並びにあるべきプロセスの限界をも確認することとなった。

その他の主な見出し項目は下記の通り。

  • B. 目標及び政策オプション
  • C. 予想され得る影響
    • 経済的影響
    • 社会的影響
    • 環境への影響
    • 基本的権利への影響
    • 簡略化及び/または行政上の負担
  • D. より良い規制
    • 影響評価
    • 対象となる関係者グループ

このイニシアティブに関わりのある主な利害関係グループは、加盟国の主管当局、業界及び中小企業者を含む企業法人、非政府/市民団体、学会、個人、関係する労働団体並びに職能別組合となっている。

今回の公表内容に関連する原文は下記の通りインターネットで公開されている。
Review: Restriction of the use of hazardous substances in electronics – European Commision
Call for evidence for an impact assessment – Ares(2022)1071846

RoHS指令の動向については、下記のページもご参考ください。
EU RoHS指令

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