インド、タイヤおよびリチウムイオン・バッテリーを省エネラベル制度の任意対象製品に追加
弊社基幹サービス「海外環境法規制モニタリング」の配信情報より「インド、タイヤおよびリチウムイオン・バッテリーを省エネラベル制度の任意対象製品に追加」について紹介します。
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製品の性能を一目で示すためのラベル制度は世界中にありますが、特に電気電子機器については家電製品を中心に幅広い製品が規制対象となっており、また国によってもラベルのデザインが異なります。そこで今回のメルマガでは、インドの制度を中心として最新の動向を紹介したいと思います。
インドのエネルギー効率局(BEE)は2022年3月、省エネラベル制度の任意対象製品に以下の2つを追加しました。
- タイヤ
- 高エネルギーのリチウムイオン・トラクションバッテリーパック及びシステム(High-Energy Lithium-Ion traction Battery packs and systems)
前者のタイヤについては自動車業界規格AIS:142で規定されるC1、C2およびC3タイヤが対象となり、転がり抵抗係数(Rolling Resistance Coefficient:RRC)やウェットグリップ指数(Wet Grip index:G)の試験方法の他、省エネ評価基準およびラベルの仕様が規定されています。一方の後者のリチウムイオンバッテリーについては、電気推進式道路車両用の比エネルギー350Wh/kg及びサイクル寿命4000回までの高エネルギーリチウムイオン・バッテリーパック/モジュールを対象として、省エネ評価は、ISO12405-4:2018に従って試験した比エネルギー、ライフサイクル、エネルギー効率(急速充電時のエネルギー効率や電力・内部抵抗など)に基づくものとなります。性能を満たした製品には、以下のようなラベル表示が可能となります。それぞれの具体的な試験方法や性能基準値などについては原文を参照ください。
インド エネルギーラベル
なお、インドの省エネラベル制度には「強制対象」と「任意対象」の2種類があり、2022年5月時点ではそれぞれ10製品と19製品が対象となっております。今回発表されましたタイヤやリチウムイオンバッテリーのほか、任意対象製品にはプリンター、モーター、パソコン、洗濯機、農業用ポンプなどがありますが、将来的には強制対象製品に変更となる可能性もあるので今から対応をはじめても良いかと思います。
さて世界中には様々な製品ラベル制度があるのですが、以下は電気製品の省エネ性能を示すラベルの具体例です。このほかにも環境配慮型製品に対するエコラベル(例:ブルーエンジェル、ノルディックスワンなど)や、トイレやシャワーなどの水消費製品を対象とした節水性能を示すラベルもあります。
世界のエネルギーラベル(2018年弊社作成資料)
このようなラベル制度は対象製品の新規追加や基準値の強化などが実施されているため、自社の製品がいつの間にか対象となっていたり、定められた性能基準を順守できていないといったことが危惧されます。まずは、各国にどのような制度があって、自分達の製品が規制の範囲か否かを確認していくことから始め、定期的にその改正動向を把握していくことが重要と言えます。
エンヴィックスでは、このような各種ラベル制度の最新動向について調査可能ですので、関心があれば是非御連絡ください。
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2017年3月1日 | |
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2016年5月1日 | |
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2015年11月1日 | |
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2014年12月1日 | |
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製品設計・ラベル | 法体系ガイド |
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2021年2月2日 | |
法規和訳 |
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2020年11月5日 | |
法規和訳 |
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2020年8月19日 | |
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2019年6月3日 | |
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2019年5月24日 | |
法規和訳 |
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2017年4月1日 | |
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下表はアジア・ オセアニアの製品設計・ラベル情報に関する報告書の一覧です。
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製品設計・ラベル |
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2018年12月1日 | |
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2018年12月1日 | |
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