台湾グリーンマーク(環境保護標章)
本稿では「台湾グリーンマーク」(環境保護標章)(中国語:環保標章)について紹介します。
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台湾環境法体系ガイド 製品省エネ/環境ラベル規制編
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台湾政府のグリーン調達
台湾では、政府機関において環境配慮型の製品を優先的に調達する方針が採られている。具体的な内容については、「政府調達法」(中国語:政府採購法)の第96条に定められている。「政府調達法」第96条の対象となる製品、すなわち政府調達において優先される製品については、「機関優先調達環境保護製品弁法」(中国語:機關優先採購環境保護產品辦法)に詳細が記載されている。同弁法では、「政府調達において優先される製品」を以下の3つに分類し、この3種類に当てはまる製品を「環境保護製品」としている。
- 第1類:行政院環境保護署よりグリーンマーク(環保保護標章)の使用許可を取得している製品および台湾と相互協定を締結している国のエコマーク使用許可を取得している製品。
- 第2類:環境保護署の公告するグリーンマーク(環保保護標章)製品には含まれていないが、環境保護署によって再生素材使用、回収可能、低環境負荷、省エネルギー型の要件を備えていることが認められ、証明書の発給を受けている製品。
- 第3類:関連の目的事業主管機関により「社会の利益向上またはコスト削減に資する」と認められ、証明書の発給を受けている製品。
グリーンマーク(環境保護標章)制度
台湾のグリーンマーク制度は、EUや日本のエコマークに従って導入された任意制度である。同制度では、企業が原料調達から製品の製造、販売、使用、廃棄に至る製品ライフサイクルの中で汚染緩和と資源節約に努めることを奨励し、消費者にも省資源、低汚染、可回収の製品を選択して購入することを呼びかける。グリーンマーク規格を満たすとともに、同マークの使用が許可された製品は、政府のグリーン調達の優先調達対象となり、またリサイクル料金の優遇対象にもなる。
対象製品
台湾のグリーンマーク制度の対象製品は、以下の2種類がある。
第1類グリーンマーク製品(第1類環境保護製品)
1993年2月15日に第1次の環境保護製品規格が公布されて以来、現時点まで14種類、合計100以上品目の製品が第1類グリーンマークの対象として公表された。
- OA機器類
- 工業類
- 日用品類
- 分解可能製品類
- 有機資材類
- 太陽エネルギー資源利用製品
- サービス類
- 建築材料類
- 節水製品類
- 省エネ製品類
- 家電製品類
- 清潔製品(洗剤など)類
- 情報処理機器類
- リサイクル製品類
第2類グリーンマーク製品(第2類環境保護製品)
第2類グリーンマーク製品は特に指定範囲がないが、環境保護署によって再生素材使用、回収可能、低環境負荷、省エネルギー型の要件を備えていることが認められ、証明書の発給を受けている製品は第2類グリーンマーク製品となる。
最新動向
プリンターやパソコンなど14種類の電気電子製品のグリーンマーク規格を改正――製品に使用する再生プラスチックの有害物質含有制限を追加
台湾環境部は2024年3月6日、プリンター、パソコン、インクカートリッジ、トナーカートリッジなど14種類の電気電子製品およびその部品のグリーンマーク(環境保護標章)規格の改正版を公布し即日施行した。今回の改正版規格では、製品に使用される再生プラスチックのカドミウムやポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)などの有害物質の含有制限値および参考検査測定方法が追加されている。
今回の対象製品
- 画像出力装置
- プリンター
- ポータブルプロジェクター
- 無停電電源装置
- コンピューター本体
- ノートパソコン
- デスクトップパソコン
- キーボード
- マウス
- インクカートリッジ
- スキャナー
- トナーカートリッジ
- 外付けHDD
再生プラスチックの有害物質含有制限
今回の改正版の各グリーンマーク規格には、製品に使用される再生プラスチックのカドミウム、鉛およびポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)の含有制限値および参考検査測定方法に関して、以下のものが追加されている。
規制物質 | 含有制限値 | 参考検査測定方法 |
---|---|---|
カドミウム | <10mg/kg | NIEA M301.0 & NIEA M104.0 NIEA M301.0 & NIEA M105.0 NIEA M301.0 & NIEA M111.0 NIEA M301.0 & NIEA M113.0 NIEA M353.0 & NIEA M104.0 NIEA M353.0 & NIEA M105.0 NIEA M353.0 & NIEA M111.0 NIEA M353.0 & NIEA M113.0 CNS 15050 IEC 62321-4 IEC 62321-5 US EPA 3050 US EPA 3051 US EPA 3052 |
鉛 | <20mg/kg | NIEA M301.0 & NIEA M104.0 NIEA M301.0 & NIEA M105.0 NIEA M301.0 & NIEA M111.0 NIEA M301.0 & NIEA M113.0 NIEA M353.0 & NIEA M104.0 NIEA M353.0 & NIEA M105.0 NIEA M353.0 & NIEA M111.0 NIEA M353.0 & NIEA M113.0 CNS 15050 IEC 62321-4 IEC 62321-5 US EPA 3050 US EPA 3051 US EPA 3052 |
ポリ臭素化ジフェニルエーテル (PBDEs) |
<100mg/kg | CNS 15050 IEC 62321-6 US EPA 3540 &US EPA 8270 |
セミナー・イベント情報
当社主催の台湾関連セミナーをご紹介します。
規制テーマ | セミナー・イベント名称 | 開催日 |
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全般 |
世界環境法規制ウェビナー2024(終了)
2024年10月16日(水)より全4日間12講演をライブ&オンデマンド配信 欧州、米州、中国、東南アジアにおける環境規制の最新動向を総まとめする年に1度のシリーズ・ウェビナーです。 |
2024年10月17日 |
無料ウェビナー 世界の最重要環境規制トレンド解説(終了)
2024年6月20日に発売した世界環境規制トレンド・レポート第32号の中から最も重要な10テーマをピックアップして解説する無料ウェビナーを開催します。 |
2024年7月24日 | |
世界環境法規制ウェビナー2023(終了)
EU、北米、中国、東南アジア、ラテンアメリカにおける環境規制の最新動向を総まとめする年に1度のウェビナーです。全4日間13講演、2023年10月17~26日開催。2023年12月末までオンデマンド受講可、視聴回数制限なし。 |
2023年10月17日 | |
世界環境法規制ウェビナー2022(終了)
各国の1年間の主要規制動向を総まとめする、年に一度の弊社人気企画です。今回は第18回開催となります。規制担当者の研修・キャッチアップ、事業戦略・計画立案のための情報ソースとしてご活用ください! |
2022年10月6日 | |
無料ウェビナー ESG & コロナ時代の海外環境コンプライアンスを考える(終了) | 2020年12月17日 |
全開催履歴は下記リンクよりご覧ください。
セミナー・イベント一覧
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関連製品
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台湾の環境法・環境規制動向
台湾の製品設計・ラベル情報に関連する製品を下記に紹介します。
規制分野 | 製品区分 | 製品・サービス名 | 発売・更新日 |
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全般 | 法体系ガイド |
台湾環境法体系ガイド 2023年総合版
2023年9月までの法規の制改定を反映した本ガイドは、製品系規制(化学物質[台湾版RoHSを含む]、廃棄物管理・リサイクル、製品省エネ)に加えて、工場関連規制(環境影響評価、大気、水、土壌、騒音、労働安全衛生)も網羅した総合ガイドです。 |
2023年9月28日 |
法体系ガイド |
台湾環境法体系ガイド 2019年版(第2版)発行
台湾に進出する企業にとって分かりにくい法体系を整理し、容易に台湾の環境法の概観をつかめるよう努めました。 |
2019年10月31日 | |
- |
海外環境法規制モニタリング
世界全体の環境法規制の動向をお届けする基幹サービス。同分野の豊富な知識と経験、高度な翻訳能力を兼ね備えた当社研究員が厳選した価値ある情報を速報、月例報告書、検索可能なWEBアーカイブでご提供します。 |
常時更新 | |
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海外環境規制トレンド・レポート
世界主要国における環境法規制の直近6ヶ月から1年間の動向を中心に調査し、ご報告する調査報告書です。 |
年2回更新 | |
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製品設計・ラベル | 法体系ガイド |
台湾環境法体系ガイド 製品省エネ/環境ラベル規制
台湾の製品省エネの基本法、基本制度、規制リスト、重要規制の概要をまとめた解説資料です。 |
2024年3月7日 |
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海外環境規制トレンド・レポート
下表は台湾の製品設計・ラベル情報に関する報告書の一覧です。
規制分野 | 規制テーマ(報告書の名称) |
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製品設計・ラベル | 台湾グリーンマーク(環境保護標章) |
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