米ワシントン州SPWAプログラム、PFAS含有優先製品規制するCycle 1.5の規則を採択
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米ワシントン州エコロジー局は2025年11月20日、2019年制定の消費者向け製品含有化学物質規制法を実施する「Safer Products for Washington(SPWA)」プログラムのレビュー・サイクル「Cycle 1.5」において、現行規則(WAC 173-337)を改正し、意図的に添加された優先化学物質のペル/ポリフルオロアルキル物質(PFAS)を含有する新たな優先消費者向け製品の「制限」または「報告」要件を定める規則を採択した。法律(70A.350.090)は、「Cycle 1.5」の規制措置を実施する規則の採択期限を2025年12月1日と定めており、エコロジー局は2025年6月、本規則の案を提案していた。採択された規制の内容は基本的に提案規則と同じだが、一部の優先消費者向け製品の定義や規制対象となる適用範囲がより明確にされたほか、新たな優先消費者向け製品に適用される「反証を許す推定」の「PFASが意図的に添加された」と推定される根拠に下限しきい値が設けられた。本規則は2025年12月21日に発効する。
以下に採択された規則の概要を示す。
本規則で「制限」措置の対象となる優先消費者向け製品は以下の3製品である。2027年1月1日以降、いかなる者も、意図的に添加されたPFASを含有するこれらの製品の製造、販売または流通を行ってはならない。
- アパレルおよびアクセサリー類
- オートモーティブ・ウォッシュ
- 洗浄製品
いっぽう、本規則で「報告」措置の対象となる優先消費者向け製品は以下の9製品である。報告要件の発効日は2026年1月1日で、これらの製品が意図的に添加されたPFASを含有する場合、製造者は、2027年より毎年1月31日までにエコロジー局に通知し、規則が定める情報を提供しなければならない。
- 極端および長時間の用途を意図したアパレル
- 履物
- レクリエーションおよび旅行用ギア
- オートモーティブ・ワックス
- 調理器具およびキッチン用品
- 消防用個人防護具(PPE)
- 床用ワックスおよびポリッシュ
- ハードサーフェスシーラー
- スキー用ワックス
また、本規則では、6月に提案された内容からいくつかの点が変更されている。主な変更点は以下のとおりである。
反証を許す推定
エコロジー局が「PFASが意図的に添加されたことを示している」と推定する根拠となる「全フッ素の検出」に「50 ppm」という下限しきい値を設けた。今回新たに追加された12種類の優先消費者向け製品については、エコロジー局は、「50 ppmを超える全フッ素の検出」をもって「PFASが意図的に添加されたことを示している」と推定することになる。
一部の優先消費者向け製品の定義
- 「極端および長時間の用途」という定義を「極端および長時間の用途を意図したアパレル」に変更し、その性能と用途をより明確にした。
- 「調理器具およびキッチン用品」の定義を一部変更し、「食品または飲料と接触することを意図した」用品であることを明確にするとともに、定義に含まれる、または含まれない例を追加した。
- 「レクリエーションおよび旅行用ギア」の定義を一部変更し、「レクリエーションおよび旅行に使用される」衣料品以外の用具であることを明確にした。
「洗浄製品」の適用範囲
- 規制される「洗浄製品」は、「調合された(formulated)洗浄製品」であることが明記された。
- 具体例に「消毒剤入り洗浄製品」が追加された。
- 規制が適用されない洗浄製品として提案されていた「工業用洗浄製品」とは「工業施設での用途のみを意図した洗浄製品」を意味することが明確にされた。
そのほかの規則の要件については、本稿末尾の関連記事「米ワシントン州SPWAプログラム、PFAS含有優先製品を規制する規則案を公表、2025年12月までに採択へ」(2025年6月9日)を参照されたい。
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