国際、その他の国・地域の環境法規制情報

米マクドナルド、食品包装におけるPFAS使用を全世界で禁止へ

当社サービス「海外環境法規制モニタリング」の月例報告書(2021年2月号)より、「米マクドナルドが新たなサステナブル包装コミットメントを発表、食品包装におけるPFAS使用を全世界で禁止へ」について紹介します。
本サービスでは世界全体の環境法規制の動向をお届けしております。サンプル資料として最新版の月例レポートをご提供しておりますので、是非ともお問い合わせの上、導入をご検討ください。
海外環境法規制モニタリング

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“PFAS”という物質をご存知ですか?

「パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物」の略称で、「永遠に残る化学物質」としても知られております。PFASなどの有機フッ素化合物は合成化合物のグループに属し、PFASは自然界ではほとんど分解されないため、いくつかの物質は癌や免疫システム、コロステロール値、さらには新生児の出生体重へ影響を与えるために、健康被害を訴える人が出てきております。これまでに4700を超えるPFAS物質が特定されており、水をはじく服、化粧品など身近なものから、フライパンや消火器まで幅広い用途に使われています。研究者によると、ほとんど全ての人の体内でPFASの存在が確認されており、また北極圏とそこに生息している動物からもPFASが検出されました。

このPFASへの対策はいま世界中で議論されており、企業も独自の取り組みを進めております。直近の例では、米国マクドナルド社が2021年1月13日、全ての包装材においてPFAS類の使用を禁止する、新たなグローバルサステナブル包装コミットメントを発表しました。マクドナルドは世界最大のファストフードチェーンで、毎日平均2500万人の顧客にサービスを提供し、2019年の年間売上高は210億ドル(約2兆2130億円)で、全世界に3万8000以上の店舗が存在します。

同社は、「2025年までに全世界で使用する包装材からすべてのフッ素化合物を取り除くことを約束することで、プロダクト・スチュワードシップの新たな一歩を踏み出すことを誇りに思う」と発表しました。(※なおマクドナルドでは、ビスフェノールA(BPA)、ビスフェノールS(BPS)、フタル酸エステル類については既に包装材から除去済みであることも明らかにしております)

今回のマクドナルドのコミットメントは、化学的安全性を追求する米NGOであるSafer Chemicals, Healthy Familiesが「Mind the Store」キャンペーンの一環として2020年8月に公開した調査報告である「Packaged in Pollution: Are food chains using PFAS in packaging?」により、ビッグマック等の包装材におけるPFASの使用が指摘されたことに端を発した全国的な運動を受けたものと言われております。この調査ではマクドナルド、バーガーキング、ウェンディーズを含む6つの食品チェーンの包装材を分
析し、そのうちマクドナルドの商品ではビッグマックの容器およびフライドポテトとクッキーの紙袋からPFASが検出されました。ビッグマックの容器は毎日100万箱以上が使用され、処分されているとのことです

もちろん、このような企業の取り組みだけでなく、規制としてもPFASへの対策が進んでおります。具体的にはアメリカの「包装材含有有害物質規制モデル法」がその一例です。2021年2月16日に発表された新モデル法は、PFAS類とオルトフタル酸エステル類(フタル酸エステル類)を新たに規制対象に加えたほか、包装材に含まれているほかの懸念化学物質を特定して規制するためのプロセスと基準を盛り込んでいます。アメリカでは19州が更新前のモデル法にもとづく州法を制定していますが、現行法に対する変更の採択、または包装材に使われる有害物質に対処する新しい法律の採択については「それぞれの州次第」となります。

PFASに対する規制はヨーロッパ各国でも議論が進められており、関係する企業にとっては代替物質への転換など、対応が求められるでしょう。また、PFASをはじめとした有害物質への懸念は小売業界においても同様で、一部の小売企業は自社の化学物質ポリシーのなかで、懸念物質の適正な使用をメーカーに求めております(例えば、アメリカの小売大手Staplesなど)。

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PFASに関する最新動向については、当社の「海外環境規制モニタリング・サービス」で報告しております。関心のある方は是非ご連絡ください。また、世界各国・地域の環境規制・政策についても詳細な調査が可能です。是非お気軽にご相談ください。
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