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英国 EU離脱(Brexit)後の環境規制

EnviXは「英国 EU離脱(Brexit)後の環境規制」について、規制動向の調査報告書を作成・提供しております。

最新動向につきましては、当社英国在住パートナーと協同し「海外環境法規制モニタリング」で提供しております。詳しいサービスのご案内やサンプル提供等、お気軽にお申し付けください。個別調査のご相談も承ります。

以下、無料情報につき概要のみ紹介します(最終更新:2021年5月27日)。

基本情報・概要

法規・政策の名称(現地語名) 公布日・施行日等
2018年EU離脱法
European Union (Withdrawal) Act 2018
2020年6月26日公布
2020年1月30日実施
EU離脱協定法
European Union (Withdrawal Agreement) Act 2020
2020年1月23日公布
2020年1月23日実施
2020年EUとの将来的関係法
European Union (Future Relationship) Act 2020
2020年12月31日公布
2020年12月31日実施

英国は2020年12月末までのEU離脱の「移行期間」終了直前に、EUとの通商・協力協定を締結することで合意し、経済の混乱は回避されたと報道されている。しかし協定内容については、例えば、化学事業者協会(CBA)は、協定の附属書「化学品」における内容に懸念を表明し意味の明確化などを要求している。

英国では、離脱法などに基づき、2021年以降、発効される以下のような規則、ガイダンスが制定されている。

  • UK REACH
    • The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.758
    • The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1577
  • CLP関連
    • The Chemicals (Health and Safety) and Genetically Modified Organisms (Contained Use) (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No. 720
    • The Chemicals (Health and Safety) and Genetically Modified Organisms (Contained Use) (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1567
  • オゾン層破壊物質(ODS)・Fガス関連
    • The Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.583
    • The Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1616
    • The Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment) (EU Exit) Regulations 2021 No. 543
  • RoHS関連
    • The Waste (Miscellaneous Amendments) (EU Exit) (No. 2) Regulations 2019 No. 188
    • The Waste and Environmental Permitting Etc. (LegislativeFunctions and Amendment Etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1540
    • The Hazardous Substances and Packaging (Legislative Functions and Amendment) (EU Exit) Regulations 2020 No.1647
    • The Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical and Electronic Equipment (Amendment) Regulations 2021 No. 422
  • エコデザイン関連
    • The Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information (Amendment) (EU Exit) Regulations 2019 No. 539(2010年規則No. 2617の改正)
    • The Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information (Amendment) (EU Exit) Regulations 2020 No.1528
    • Draft the Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information Regulations 2021
    • UKCAマーキングガイダンス(2020年9月)
    • 北アイルランド UKNIマーキングガイダンス

各規制・ガイダンスの概要を続いて紹介する。

 

UK REACH

The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.758
離脱前には、The REACH Enforcement Regulations 2008 No. 2852 (REACHに関する取締り、罰則などを規定)が制定されている。
EU REACH規則を、離脱後、国内規則において効率的に運用するため、第2条では、「EU REACH規則は本規則(No.758)の第3~5条に従って改正される」と規定されている。
欧州化学品庁の機能は、安全衛生庁(HSE:UK庁)によって実施され、現行のEU制度と類似した、化学品のための規制制度を創設する。
英国企業(唯一の代理人も含む)が保有するEU REACHの現行の登録は、UK REACHに自動的に移管され、英国登録者は、UK庁に登録データを2段階で再提出する。

The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1577
EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.758等の規制内容を改正したもの。英国独自のREACH規則が、英国全体ではなく、グレートブリテン(イングランド、ウェールズ、スコットランド)のみに適用され、北アイルランドではEUのREACH規則が引き続き効力を持つことを規定する。さらに、以下の規定が含まれている。

  • 「北アイルランド適格製品」を最小限の規制障壁でグレートブリテンに上市できるようにする。
  • UK REACH規則の施行に伴い、グレートブリテン市場における川下ユーザーから輸入者に変わる企業について、最初の登録期限をEU離脱移行期間の終了から300日後とする(2019年No.758規則の「180日後」から延長する)。
  • UK REACH規則の登録物質に関して必要とされる全ての情報の提出期限を、EU離脱移行期間の終了から300日後の2、4または6年以内(化学品の取扱量によって異なる)とする。

英環境・食料・農村地域省(DEFRA)は2021年1月27日、UK REACH情報システム「Comply with UK REACH」のアカウント作成方法についてガイダンスを公表した。

 

CLP関連

The Chemicals (Health and Safety) and Genetically Modified Organisms (Contained Use) (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No. 720
現行の制度が、離脱時に効果的に維持、運用が継続できるよう、関連する規制内容を改正している。以下に例を挙げる。

  • 国内法化の必要がないEU規則の留保:CLP(分類、表示、包装規則)、BPR(殺生物性製品規則)、PIC(有害化学物質の輸出入に関する規則)は、調整に基づき留保される。
  • CLP第2条「定義」において、欧州化学品庁を安全衛生庁と置き換える。
  • CLPを本規則(No.720)の第13から57条に従って改正する。
  • 第38A条の追加、「英国強制分類及び表示リスト」を作成、維持、公開する。

The Chemicals (Health and Safety) and Genetically Modified Organisms (Contained Use) (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1567
EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 720の規制内容を改正したもの。英国独自のCLP規則が、英国全体ではなく、グレートブリテンのみに適用され、北アイルランドではEUのCLP規則が引き続き効力を持つことを規定。

 

オゾン層破壊物質(ODS)・Fガス関連

The Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.583
EUのオゾン層破壊物質(ODS)・フロン類(Fガス)規制に基づく現行の制度を、離脱後も効果的に維持・運用できるよう、EU機関に付与されていた権限を英国内の諸機関に移管するための改正規則。英国内の各地方政府がそれぞれ独自の制度を採用することも可能にしているが、まずは割当制度を国内共通で運用し、将来的に共通の枠組みから抜けたい地方政府がある場合、中央政府や他の地方政府を交えて協議することを前提としている。

The Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1616
EU離脱協定法に含まれる北アイルランド議定書を反映するためにThe Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.583の規制内容を改正したもの。FガスやODSに関する英国独自の規則が、英国全体ではなく、グレートブリテンのみに適用され、北アイルランドではEUの関連規則が引き続き効力を持つことを規定する。さらに、以下の規定が含まれる。

  • Fガスの割当を決める際に参照するベースラインの基準を「15~17年」から「15~19年」に変更する。
  • 特定のODSの使用・排出量の上限をEUの既定値の12%とする。これはEUのODS規則が導入された09年にグレートブリテンの人口がEUの人口の12%だったことに基づく。
  • グレートブリテンと北アイルランドの間におけるFガス、ODS、関連装置の移動を管理するための条項を導入する。

The Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment) (EU Exit) Regulations 2021 No. 543
EUのFガス規制に基づく現行の制度を、離脱後も効果的に維持・運用できるようにするための改正規則。Regulations 2019 No.583の成立後に生じた追加的な改正の必要を踏まえ、Regulations 2020 No.1616と内容を分けて対処したもの。EU機関に付与されていた権限を英国内の諸機関に移管することで、英政府が必要な情報を収集したり、報告書の書式を修正したりできるようにする。

RoHS関連

The Waste (Miscellaneous Amendments) (EU Exit) (No. 2) Regulations 2019 No. 188
2012 No. 3032 英規則(RoHS指令の国内法)における改正であり、同規則の第18条などでは、以下のように規定されている。

  • CEマーキングの定義の削除
  • UKマーキングの定義の追加

環境省と製品安全基準局は2021年2月16日、GB(イングランド、ウェールズ、スコットランド)市場に上市する電気電子機器を対象に、GB有害物質(RoHS)規則の適用除外規定の運用方法に関するガイダンスを発行した。GB RoHSの適用除外を申請するには、この手順にのっとって手続きを進める。

The Waste and Environmental Permitting Etc. (LegislativeFunctions and Amendment Etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1540
EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 188等の規制内容を改正したもの。RoHS指令を含むEUの廃棄物関連規則が北アイルランドでは引き続き効力を持ち、英国独自の廃棄物関連規則は北アイルランドとグレートブリテンで適用が一部異なることを定めている。

The Hazardous Substances and Packaging (Legislative Functions and Amendment) (EU Exit) Regulations 2020 No.1647
EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 188等の規制内容を改正したもの。RoHS指令で欧州議会とEU理事会に付与されてきた立法権限を、英国内の管轄機関に移管することを定めている。

The Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical and Electronic Equipment (Amendment) Regulations 2021 No. 422
EUのRoHSでは、カドミウムの濃度値を0.01%と定めているが、英国RoHS規則では0.1%としていた。この点を、EUに合わせて0.01%に訂正した。

 

エコデザイン関連

The Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information (Amendment) (EU Exit) Regulations 2019 No. 539(2010年規則No. 2617の改正)
EU調和規格が、英国指定の規格に置き換わっており、また「第4条 適合評価、適合宣言及びCEマーング」では、CEをUKと置き換えている。
「附則2 EUエコデザイン規則の改正」では、エコデザイン関連の委員会規則(28の製品固有のEU規則)に関する用語の置き換え、適合評価、製品の適合検証に関して改正している(例えば、待機電力規則(EC) 1275/2008など)。

The Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information (Amendment) (EU Exit) Regulations 2020 No.1528
EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 539の規制内容を改正したもの。英国独自のエコデザイン関連規則が、英国全体ではなく、グレートブリテンのみに適用され、北アイルランドではEUのエコデザイン関連規則が引き続き効力を持つことを規定する。

Draft the Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information Regulations 2021
同規則案は、英規則2010 No. 2617の改正である。英政府は 2021年3月、20年秋に実施した公開協議に寄せられた意見への回答を公表した。電化製品の製造者が一定期間にわたって修理用パーツを消費者に提供しなければならないことを定めるほか、白物家電のエネルギー効率に関する基準を引き上げる方針で、21年夏の施行を目指す。
エネルギーラベルの表示方法がA~Gでの分類に改められた(従来の「A+」「A++」「A +++」が撤廃された)。また英国がEUから離脱したことを踏まえ、エネルギーラベルには従来のEU旗のイラストの代わりに、英国旗(ユニオンフラッグ)のイラストが表示される。

UKCAマーキング:ガイダンス(2020年9月)
UKCA(UK Conformity Assessed)マーキングの使用について、一定の条件を満たす製品は、2021年1月1日からUKCAマーキングを使用できる。技術要件及び適合評価プロセス・規格は、現行とほとんど同様である。また2022年1月1日までCEマーキングを使用できる。
マーキングは製品本体または包装に貼付する。マニュアルまたはその他の補助文書でもよい(ただし製品に適用される個別の規則にもよる)。マーキングの寸法も指定されている。

北アイルランド UKNIマーキングガイダンス
英ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2020年10月30日、北アイルランドで上市される基準適合製品のうち、一定の条件を満たす場合に表示が義務付けられる「UKNIマーク」についてガイダンスを公表した。

最新動向

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