イギリス イギリスの主要規制テーマ

英国 EU離脱(Brexit)後の環境規制

EnviXは「英国 EU離脱(Brexit)後の環境規制」について、規制動向の調査報告書を作成・提供しております。

最新動向につきましては、当社英国在住パートナーと協同し「海外環境法規制モニタリング」で提供しております。詳しいサービスのご案内やサンプル提供等、お気軽にお申し付けください。個別調査のご相談も承ります。

以下、無料情報につき概要のみ紹介します(最終更新:2021年2月25日)。

基本情報・概要

法規・政策の名称(現地語名) 公布日・施行日等
2018年EU離脱法
European Union (Withdrawal) Act 2018
2020年6月26日公布
2020年1月30日実施
EU離脱協定法
European Union (Withdrawal Agreement) Act 2020
2020年1月23日公布
2020年1月23日実施
2020年EUとの将来的関係法
European Union (Future Relationship) Act 2020
2020年12月31日公布
2020年12月31日実施

英国は12月末までのEU離脱の「移行期間」終了直前に、EUとの通商・協力協定を締結することで合意し、経済の混乱は回避されたと報道されている。しかし協定内容については、例えば、化学事業者協会(CBA)は、協定の附属書「化学品」における内容に懸念を表明し意味の明確化などを要求している。

英国では、離脱法などに基づき、2021年以降、発効される以下のような規則、ガイダンスが制定されている。

  • UK REACH
    The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.758
  • CLP関連
    The Chemicals (Health and Safety) and Genetically Modified Organisms (Contained Use) (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No. 720
  • RoHS関連
    The Waste (Miscellaneous Amendments) (EU Exit) (No. 2) Regulations 2019 No. 188
  • エコデザイン関連
    The Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information (Amendment) (EU Exit) Regulations 2019 No. 539(2010年規則No. 2617の改正)
  • UKCAマーキングガイダンス(2020年9月)
  • 北アイルランド UKNIマーキングガイダンス
  • エネルギー関連製品のエコデザイン及びエネルギー情報規則(案)2021

 

UK REACH

The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.758

離脱前には、The REACH Enforcement Regulations 2008 No. 2852 (REACHに関する取締り、罰則などを規定)が制定されている。

EU REACH規則を、離脱後、国内規則において効率的に運用するため、第2条では、「EU REACH規則は本規則(No.758)の第3~5条に従って改正される」と規定されている。
欧州化学品庁の機能は、安全衛生庁(HSE:UK庁)によって実施され、現行のEU制度と類似した、化学品のための規制制度を創設する。
英国企業(唯一の代理人も含む)が保有するEU REACHの現行の登録は、UK REACHに自動的に移管され、英国登録者は、UK庁に登録データを2段階で再提出する。

The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1577

EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、The REACH etc. (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.758等の規制内容を改正したもの。英国独自のREACH規則が、英国全体ではなく、グレートブリテン(イングランド、ウェールズ、スコットランド)のみに適用され、北アイルランドではEUのREACH規則が引き続き効力を持つことを規定する。さらに、以下の規定が含まれている。

  • 「北アイルランド適格製品」を最小限の規制障壁でグレートブリテンに上市できるようにする。
  • UK REACH規則の施行に伴い、グレートブリテン市場における川下ユーザーから輸入者に変わる企業について、最初の登録期限をEU離脱移行期間の終了から300日後とする(2019年No.758規則の「180日後」から延長する)。
  • UK REACH規則の登録物質に関して必要とされる全ての情報の提出期限を、EU離脱移行期間の終了から300日後の2、4または6年以内(化学品の取扱量によって異なる)とする。

英環境・食料・農村地域省(DEFRA)は2021年1月27日、UK REACH情報システム「Comply with UK REACH」のアカウント作成方法についてガイダンスを公表した。

 

CLP関連

The Chemicals (Health and Safety) and Genetically Modified Organisms (Contained Use) (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No. 720

現行の制度が、離脱時に効果的に維持、運用が継続できるよう、関連する規制内容を改正している。以下に例を挙げる。

  • 国内法化の必要がないEU規則の留保:CLP(分類、表示、包装規則)、BPR(殺生物性製品規則)、PIC(有害化学物質の輸出入に関する規則)は、調整に基づき留保される。
  • CLP第2条「定義」において、欧州化学品庁を安全衛生庁と置き換える。
  • CLPを本規則(No.720)の第13から57条に従って改正する。
  • 第38A条の追加、「英国強制分類及び表示リスト」を作成、維持、公開する。

The Chemicals (Health and Safety) and Genetically Modified Organisms (Contained Use) (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1567

EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 720の規制内容を改正したもの。英国独自のCLP規則が、英国全体ではなく、グレートブリテンのみに適用され、北アイルランドではEUのCLP規則が引き続き効力を持つことを規定。

 

オゾン層破壊物質(ODS)・Fガス関連

The Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.583

EUのオゾン層破壊物質(ODS)・フロン類(Fガス)規制に基づく現行の制度を、離脱後も効果的に維持・運用できるよう、EU機関に付与されていた権限を英国内の諸機関に移管するための改正規則。英国内の各地方政府がそれぞれ独自の制度を採用することも可能にしているが、まずは割当制度を国内共通で運用し、将来的に共通の枠組みから抜けたい地方政府がある場合、中央政府や他の地方政府を交えて協議することを前提としている。

The Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1616

EU離脱協定法に含まれる北アイルランド議定書を反映するためにThe Ozone-Depleting Substances and Fluorinated Greenhouse Gases (Amendment etc.) (EU Exit) Regulations 2019 No.583の規制内容を改正したもの。FガスやODSに関する英国独自の規則が、英国全体ではなく、グレートブリテンのみに適用され、北アイルランドではEUの関連規則が引き続き効力を持つことを規定する。さらに、以下の規定が含まれる。

  • Fガスの割当を決める際に参照するベースラインの基準を「15~17年」から「15~19年」に変更する。
  • 特定のODSの使用・排出量の上限をEUの既定値の12%とする。これはEUのODS規則が導入された09年にグレートブリテンの人口がEUの人口の12%だったことに基づく。
  • グレートブリテンと北アイルランドの間におけるFガス、ODS、関連装置の移動を管理するための条項を導入する。

 

RoHS関連

The Waste (Miscellaneous Amendments) (EU Exit) (No. 2) Regulations 2019 No. 188

2012 No. 3032 英規則(RoHS指令の国内法)における改正であり、同規則の第18条などでは、以下のように規定されている。

  • CEマーキングの定義の削除
  • UKマーキングの定義の追加

The Waste and Environmental Permitting Etc. (LegislativeFunctions and Amendment Etc.) (EU Exit) Regulations 2020 No.1540

EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 188等の規制内容を改正したもの。RoHS指令を含むEUの廃棄物関連規則が北アイルランドでは引き続き効力を持ち、英国独自の廃棄物関連規則は北アイルランドとグレートブリテンで適用が一部異なることを定めている。

The Hazardous Substances and Packaging (Legislative Functions and Amendment) (EU Exit) Regulations 2020 No.1647

EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 188等の規制内容を改正したもの。RoHS指令で欧州議会とEU理事会に付与されてきた立法権限を、英国内の管轄機関に移管することを定めている。

 

エコデザイン関連

The Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information (Amendment) (EU Exit) Regulations 2019 No. 539(2010年規則No. 2617の改正)

EU調和規格が、英国指定の規格に置き換わっており、また「第4条 適合評価、適合宣言及びCEマーキング」では、CEをUKと置き換えている。

「附則2 EUエコデザイン規則の改正」では、エコデザイン関連の委員会規則(28の製品固有のEU規則)に関する用語の置き換え、適合評価、製品の適合検証に関して改正している(例えば、待機電力規則(EC) 1275/2008など)。

The Ecodesign for Energy-Related Products and Energy Information (Amendment) (EU Exit) Regulations 2020 No.1528

EU離脱協定法や、同法に含まれる北アイルランド議定書を反映するために、Regulations 2019 No. 539の規制内容を改正したもの。英国独自のエコデザイン関連規則が、英国全体ではなく、グレートブリテンのみに適用され、北アイルランドではEUのエコデザイン関連規則が引き続き効力を持つことを規定する。

 

UKCAマーキング:ガイダンス(2020年9月)

UKCA(UK Conformity Assessed)マーキングの使用について、一定の条件を満たす製品は、2021年1月1日からUKCAマーキングを使用できる。技術要件及び適合評価プロセス・規格は、現行とほとんど同様である。また2022年1月1日までCEマーキングを使用できる。

マーキングは製品本体または包装に貼付する。マニュアルまたはその他の補助文書でもよい(ただし製品に適用される個別の規則にもよる)。マーキングの寸法も指定されている。

 

北アイルランド UKNIマーキングガイダンス

英ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)は2020年10月30日、北アイルランドで上市される基準適合製品のうち、一定の条件を満たす場合に表示が義務付けられる「UKNIマーク」についてガイダンスを公表した。

 

エネルギー関連製品のエコデザイン及びエネルギー情報規則(案)2021

同規則案は、英規則No. 2617の改正である。 2020年9月30日~11月11日まで公開協議のため公表された。今後の各製品に関するエコデザイン、ラベルなどの規則内容を推測する上での先例となると思われる。ラベル(国旗の部分)の変更などに注意が必要である。

最新動向

イギリスの環境規制・市場動向を調査・分析し、その動向と法規・法令の公布・改正情報を「海外環境法規制モニタリング」で配信しております。企業様にとっては、日々ニュースソースを監視・選別する労力を大幅に軽減できるだけでなく、個別の質問にお応えするパートナーとして機能します。
海外環境法規制モニタリング

なお、下表は同サービスで配信した「英国 EU離脱(Brexit)後の環境規制」に関する情報の内、件数を大幅に削減した不定期更新のサンプルです。本サービスでは速報、月例レポート、公布・改正法規リスト、WEB検索アーカイブをご利用いただけます。是非とも導入をご検討ください。

更新日 規制分野 記事タイトル(サンプルにつき一部の記事タイトルのみ掲載
2021年2月 化学物質 イギリス 英国、「2020年英国水銀管理規則」を施行――EUから独立した水銀管理体制を整備
2021年2月 化学物質 イギリス 英国、「2020年英国有害物質規則」を施行――EUから独立したRoHS体制を整備
2021年1月 化学物質 イギリス 英国保健安全執行部、EU完全離脱で「英国REACH規則」ガイダンス決定版を発行
2021年1月 化学物質 イギリス 英国、「2020年英国化学品規則」を施行――EUから独立したCLP & PIC体制を整備
2020年12月 化学物質 イギリス 英国保健安全執行部、「移行期間終了時のREACH規則」ガイダンスをアップデート
2020年12月 化学物質 イギリス 英政府、EU離脱移行期間の終了に備えてREACH規則をさらに修正
2020年11月 化学物質 イギリス 英政府、 2021年以降の新たなFガス・オゾン層破壊物質規制のガイダンスを発表
2020年11月 製品設計・ラベル イギリス 英政府、北アイルランドで導入される「UKNIマーク」についてガイダンスを発表
2020年9月 化学物質 イギリス 英政府、UK REACHへの対応方法について最新ガイダンスを公表
2020年9月 製品設計・ラベル イギリス 英国、2021年1月から「CEマーク」に代わる「UKCAマーク」を導入
2020年9月 製品設計・ラベル イギリス 英政府、2021年1月以降の工業製品の上市方法について最新ガイダンスを公表
2020年9月 製品設計・ラベル イギリス 英国政府ガイダンス:移行期間終了後のエコデザイン/エネルギーラベル対応について
2020年8月 廃棄物 イギリス 英政府、循環型経済に向けた政策文書を公表、廃棄物のリサイクル目標など
2020年6月 自動車全般 イギリス 英政府、自動車の安全・環境基準の監視強化について意見公募
2020年6月 化学物質 イギリス 英環境省、EU REACH規則からの離脱と英国独自制度の発足へ準備
2020年6月 地球環境 イギリス 英国、EUの排出権取引制度(ETS)から独自のETSへ移行の方針
2020年2月 廃棄物 イギリス 英国、2019年廃棄物(種々の改正)(EU離脱)(第2次)規則を施行
2020年2月 環境政策全般 イギリス 英議会、新たな「環境法案」で審議入り、監督機関として環境保護局の新設など
2019年9月 製品設計・ラベル イギリス 英国ビジネス省、外部電源に対するエコデザイン要件規則案を公開協議に
2019年2月 化学物質 イギリス 英国環境省、Fガスとオゾン層破壊物質管理のための新しいシステムを導入
2019年1月 廃棄物 イギリス 英国政府、廃棄物(種々の改正)(EU離脱)(第2次)規則案を発表
2018年6月 廃電気電子機器 イギリス 英国2013年WEEE規則改正案の公開協議結果出る――オープンスコープ化に対応
2017年9月 化学物質 イギリス 英国政府、EU離脱後も産業界は優良製造規範やREACH規則に従うべきと提案
2017年6月 自動車全般 イギリス 英国自動車工業会、次期政権への要望として5つの優先事項を発表――超低排出車項目も
2016年11月 化学物質 イギリス 英国産業界の多くがEU単一市場離脱後、EU化学品法の取捨選択を希望
2016年7月 化学物質 欧州の化学物質関連企業、英国のEU離脱によりREACH規則の遵守問題に直面
2016年7月 化学物質 イギリス 唯一の代理人機構「当面、英国ORをEU域内ORに切り替える根拠なし」と声明
2016年7月 化学物質 イギリス 英国環境省、2018年REACH登録期限を英国企業に遵守させるための支援体制を構築
2016年7月 環境政策全般 イギリス 英国下院環境監査委員会、EU離脱後の英国環境法の安定性継続を政府に要求

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2020年9月11日