
日本、化学物質審議会安全対策部会がN、N-ジメチルホルムアミドとTDIの評価結果を審議
日本で、2024年9月20日、薬事審議会化学物質安全対策部会化学物質調査会、化学物質審議会安全対策部会、中央環境審議会環境保健部会化学物質審査小委員会の合同会議が開催され、優先評価化学物質「N,N-ジメチルホルムアミド」および「1,3-ジイソシアナト(メチル)ベンゼン」の評価結果を審議した。
N,N-ジメチルホルムアミドの審議結果
2018年1月に公表された評価結果に基づき、2018年1月以降に新たに得られた情報によりリスク評価を実施した。
- 2021年度のPRTR排出量を用い、排出源ごとの曝露シナリオによるリスク評価を行った結果、全ての地点で曝露濃度は有害性評価値を下回っていた。
- 化審法届出情報による製造・輸入数量は、前回評価で用いた2015年度以降、増加傾向である。また、PRTR届出に基づく大気への総排出量は前回評価時より減少している。
- 上記の結果及び生体影響においても優先評価化学物質相当ではないと判定されていることから、化審法第11条第2号二に基づき優先評価化学物質の指定の取り消しを行い、一般化学物質としての製造・輸入数量等を把握することとする。
1,3-ジイソシアナト(メチル)ベンゼンの審議結果
2020年10月に公表された人健康影響に係る1,3-ジイソシアナト(メチル)ベンゼン(以下、「TDI」という。)の評価結果に基づき、2020年10月以降に新たに得られた情報によりリスク評価を実施した。
- 2021年度のPRTR排出量を用い、TDI混合物の吸入経路について排出源ごとの暴露シナリオによるリスク評価を行った結果、全ての地点で曝露濃度は有害性評価値を下回っていた。
- 化審法届出情報による製造・輸入数量は、前回評価で用いた2016年度以降、微増傾向である。PRTR届出に基づく大気への総排出量は減少傾向である。
- 上記の結果及び整体影響に置いても優先評価化学物質相当ではないと判定されていることから、化審法第11条第2号二に基づき優先評価化学物質の指定の取り消しを行い、一般化学物質として製造・輸入数量等を把握することとする。
関連URL
- 「令和6年度化学物質審議会第2回安全対策部会」の会議資料のページ
https://www.meti.go.jp/shingikai/kagakubusshitsu/anzen_taisaku/2024_02.html - 「N、N-ジメチルホルムアミドの評価結果について(案)」のページ
https://www.meti.go.jp/shingikai/kagakubusshitsu/anzen_taisaku/pdf/2024_02_01.pdf - 「1,3-ジイソシアナト(メチル)ベンゼンの評価結果について(案)」のページ
https://www.meti.go.jp/shingikai/kagakubusshitsu/anzen_taisaku/pdf/2024_02_02.pdf
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規制分野 | 規制テーマ(報告書の名称) | 更新日 |
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化学物質 |
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2021年1月28日 |
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2021年1月28日 | |
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