インド インドの主要規制テーマ

インド EPR制度(拡大生産者責任制度)

EnviXは「インド ERP制度」について、規制動向の調査報告書を作成・提供しております。

弊社メールマガジンにて規制情報の一部を無料で配信しております。お気軽にご登録ください。

動向解説動画

2024年7月24日(水)に配信した「無料ウェビナー 世界の最重要環境規制トレンド解説」にて本規制動向の解説を行いました。弊社「Youtubeチャンネル」にて解説動画を公開しております。

基本情報・概要

拡大生産者責任(EPR: Extended Producer Responsibility)とは、各種製品の生産者に対して、製品設計や生産に加え、その廃棄や処理、リサイクルといった責任を課す考えである。廃棄物問題に対処する方法として、世界的にEPR制度を採用している国が増えている。

インドは2011年廃電気電子機器(管理)規則を皮切りに、各種廃棄物に関するEPR制度を順次制定している。

これらの規制は、対象製品は異なるものの、生産者の義務からEPR目標値の計算方法など、共通している部分も多い。そのため、各規制の共通点を知っておくことで、インドのEPR規制の全体像を把握することにつながる。

共通点1:登録(専用ポータル)

これらの規制では、対象事業者(生産者、輸入者、ブランドオーナー、リサイクル事業者など)は当局へ登録しなければならない。登録後には、EPR登録番号が付与される。

また、登録はEPR制度別に作られた専用ポータル(ウェブサイト)で行う。ウェブサイトのレイアウトや使用方法はいずれも類似している。


例:プラスチック包装材EPRの専用ポータル

共通点2:管轄当局

これらの規制は、環境森林気候変動省(MoEFCC)が所轄機関となっているが、実際に規則の施行に関する業務は中央公害管理委員会(CPCB: Central Pollution Control Board)および各州の公害管理委員会(SPCB: State Pollution Control Board)が担当している。

共通点3:EPR義務

生産者の最も重要といえる義務は、製品のリサイクルである。そのリサイクル率は、前年度または数年度前に生産/上市した製品数に基づいて計算される。また、このリサイクル率は年につれて段階的に引き上げられていく。

共通点4:EPR証書

リサイクルといったEPR義務を履行する方法として、生産者は同じ専用ポータルを通じて、登録された処理業者/リサイクル事業者からEPR証書を購入することができる。その場合、自社のEPR義務に該当する分量を購入する必要がある。実際に自社でリサイクルして義務を果たすことも可能である。

共通点5:年次報告書

会計年度(4月1日〜翌年3月31日)毎に、当該年度に関する年次報告書の提出が求められる。提出するものは製品の生産量やリサイクル量などのデータである。

共通点6:環境補償金

これら法令の規定への違反は、通常の罰金に代わり環境補償金(environmental compensation)として科される。罰金との違いは、環境補償金の場合、違反事項を3年以内に是正すれば、徴収された環境補償金の一部が返還される仕組みとなっている。

*

無料情報は以上となります(2024年5月21日最終更新)。本規制テーマに関する最新情報、中長期動向報告書のご要望、また個別調査等のご相談などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

セミナー・イベント情報

当社主催のインド関連セミナーをご紹介します。

規制テーマ セミナー・イベント名称 開催日
全般 受付中 世界環境法規制ウェビナー2024
欧州、米州、中国、東南アジアにおける環境規制の最新動向を総まとめする年に1度のシリーズ・ウェビナーです。全4日間12講演、ライブ&オンデマンド配信。
2024年10月16日
無料ウェビナー 世界の最重要環境規制トレンド解説(終了)
2024年6月20日に発売した世界環境規制トレンド・レポート第32号の中から最も重要な10テーマをピックアップして解説する無料ウェビナーを開催します。
2024年7月24日
世界環境法規制ウェビナー2023(終了)
EU、北米、中国、東南アジア、ラテンアメリカにおける環境規制の最新動向を総まとめする年に1度のウェビナーです。全4日間13講演、2023年10月17~26日開催。2023年12月末までオンデマンド受講可、視聴回数制限なし。
2023年10月17日
世界環境法規制ウェビナー2022(終了)
各国の1年間の主要規制動向を総まとめする、年に一度の弊社人気企画です。今回は第18回開催となります。規制担当者の研修・キャッチアップ、事業戦略・計画立案のための情報ソースとしてご活用ください!
2022年10月6日
無料ウェビナー ESG & コロナ時代の海外環境コンプライアンスを考える(終了) 2020年12月17日

全開催履歴は下記リンクよりご覧ください。
セミナー・イベント一覧

毎年好評をいただいております「世界環境法規制セミナー(毎年秋頃開催)」に加え、不定期で専門セミナーを企画しております。セミナー開催情報は当サイトと合わせ、海外環境規制メルマガ(無料)でもご案内しております。 海外環境規制メルマガ(無料)

関連製品

EnviXは企業の環境コンプライアンスや経営・市場戦略立案に役立つ情報を提供を提供しております。
インドの環境法・環境規制動向

インドの企業の環境管理に関する情報に関連する製品を下記に紹介します。

規制分野 製品区分 製品・サービス名 発売・更新日
全般 法体系ガイド インド環境法体系ガイド 2018年5月1日
法体系ガイド インド環境法体系データベース 毎月更新
- 海外環境法規制モニタリング
世界全体の環境法規制の動向をお届けする基幹サービス。同分野の豊富な知識と経験、高度な翻訳能力を兼ね備えた当社研究員が厳選した価値ある情報を速報、月例報告書、検索可能なWEBアーカイブでご提供します。
常時更新
- 海外環境規制トレンド・レポート
世界主要国における環境法規制の直近6ヶ月から1年間の動向を中心に調査し、ご報告する調査報告書です。
年2回更新
- 海外環境法規制メルマガ(無料)
海外の環境規制情報を要約して月1回、毎月上旬に配信します。累計1千人以上が購読する、環境規制担当・経営担当必読のメールマガジンです。
毎月配信

EnviXは各国の環境規制テーマについて、その中長期動向の調査報告書を作成・提供しております。
海外環境規制トレンド・レポート

下表はインドの企業の環境管理に関する情報に関する報告書の一覧です。

規制分野 規制テーマ(報告書の名称)
企業の環境管理 インド EPR制度 非鉄金属(アルミ・銅・亜鉛)
インド EPR制度(拡大生産者責任制度)
インド EPR制度 廃タイヤ
インド EPR制度 使用済みオイル

EnivXでは日々の海外の環境規制動向の情報提供業務に裏付けられた、様々なノウハウやネットワークを活用し、お客様の様々な個別のご要望にお応えする調査のご相談も承っております。委託調査ページでは実績例等のご紹介もしておりますので、参考にされた上で、まずはお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。
個別調査・海外現地調査

コラム・無料記事

インドに関連するコラム・無料記事(不定期更新)の一覧です。

規制テーマ コラム・無料記事 更新日
全般 インド 直近1年間での環境規制動向
インドにおける最近1年間の主要動向を総ざらいし、解説します。世界環境法規制ウェビナー(10月開催)に向けた特別コラムです。
2020年9月7日
企業の環境管理 インド アルミ、銅、亜鉛、その含有製品に関するEPR規則案を公表
非鉄金属である「アルミ・銅・亜鉛」およびその含有製品に関するEPR制度を規定 。正式に公布された場合、2025年4月1日より施行。
2024年9月10日