インド EPR制度(拡大生産者責任制度)
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動向解説動画
2024年7月24日(水)に配信した「無料ウェビナー 世界の最重要環境規制トレンド解説」にて本規制動向の解説を行いました。弊社「Youtubeチャンネル」にて解説動画を公開しております。
基本情報・概要
拡大生産者責任(EPR: Extended Producer Responsibility)とは、各種製品の生産者に対して、製品設計や生産に加え、その廃棄や処理、リサイクルといった責任を課す考えである。廃棄物問題に対処する方法として、世界的にEPR制度を採用している国が増えている。
インドは2011年廃電気電子機器(管理)規則を皮切りに、各種廃棄物に関するEPR制度を順次制定している。
- プラスチック包装材
- タイヤ、基油/潤滑油
- 2016年有害及びその他の廃棄物(管理及び越境移動)規則
- 電気電子機器
- 電池
- 自動車
- 2024年廃車(管理)規則(案)
- 非鉄金属(アルミ・銅・亜鉛)
- 2016年有害及びその他の廃棄物(管理及び越境移動)規則
これらの規制は、対象製品は異なるものの、生産者の義務からEPR目標値の計算方法など、共通している部分も多い。そのため、各規制の共通点を知っておくことで、インドのEPR規制の全体像を把握することにつながる。
共通点1:登録(専用ポータル)
これらの規制では、対象事業者(生産者、輸入者、ブランドオーナー、リサイクル事業者など)は当局へ登録しなければならない。登録後には、EPR登録番号が付与される。
また、登録はEPR制度別に作られた専用ポータル(ウェブサイト)で行う。ウェブサイトのレイアウトや使用方法はいずれも類似している。
例:プラスチック包装材EPRの専用ポータル
共通点2:管轄当局
これらの規制は、環境森林気候変動省(MoEFCC)が所轄機関となっているが、実際に規則の施行に関する業務は中央公害管理委員会(CPCB: Central Pollution Control Board)および各州の公害管理委員会(SPCB: State Pollution Control Board)が担当している。
共通点3:EPR義務
生産者の最も重要といえる義務は、製品のリサイクルである。そのリサイクル率は、前年度または数年度前に生産/上市した製品数に基づいて計算される。また、このリサイクル率は年につれて段階的に引き上げられていく。
共通点4:EPR証書
リサイクルといったEPR義務を履行する方法として、生産者は同じ専用ポータルを通じて、登録された処理業者/リサイクル事業者からEPR証書を購入することができる。その場合、自社のEPR義務に該当する分量を購入する必要がある。実際に自社でリサイクルして義務を果たすことも可能である。
共通点5:年次報告書
会計年度(4月1日〜翌年3月31日)毎に、当該年度に関する年次報告書の提出が求められる。提出するものは製品の生産量やリサイクル量などのデータである。
共通点6:環境補償金
これら法令の規定への違反は、通常の罰金に代わり環境補償金(environmental compensation)として科される。罰金との違いは、環境補償金の場合、違反事項を3年以内に是正すれば、徴収された環境補償金の一部が返還される仕組みとなっている。
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無料情報は以上となります(2024年5月21日最終更新)。本規制テーマに関する最新情報、中長期動向報告書のご要望、また個別調査等のご相談などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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全般 | 法体系ガイド | インド環境法体系ガイド | 2018年5月1日 |
法体系ガイド | インド環境法体系データベース | 毎月更新 | |
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企業の環境管理 | インド EPR制度 非鉄金属(アルミ・銅・亜鉛) |
インド EPR制度(拡大生産者責任制度) | |
インド EPR制度 廃タイヤ | |
インド EPR制度 使用済みオイル |
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