日本 濃度基準値設定物質を追加する告示を公表、2026年10月1日より適用
日本で、2025年10月8日に、労働安全衛生規則第577条の2第2項の規定に基づき設定する濃度基準値設定物質が新たに78物質追加された。別表には対象物質と各物質の8時間濃度基準値と短時間濃度基準値が示されている。(厚生労働省告示第269号)また、これに伴い「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針」が改正され、濃度基準設定物質の資料採取方法と分析方法が追加されている。(指針公示第28号)今回の改正は2026年10月1日から適用される。
厚生労働基準局長からは、改正告示の概要等の通達が公表されている。その中で、酢酸‐セカンダリーブチルは既に濃度基準値が定められている酢酸ブチルに追加されるものであるとしている。また、複数の異性体がある物質については、異性体のそれぞれに濃度基準値がさだめられており異性体が混在する場合は、それぞれの濃度基準が適用されるとしている。(基発1008第1号)
濃度基準値設定物質に関する実施事項(厚生労働省告示第177号)
濃度基準値設定物質に関する事業者の実施事項は、2023年4月27日に公表された告示に示され、2024年4月1日から適用された。
義務的事項(告示第2号関係)
- (イ)一日の労働時間のうち8時間のばく露における濃度を時間加重平均した値(8時間時間加重平均値)が、この基準値を超えてはならない。
- (ロ)一日の労働時間のうち最も濃度が高くなると思われる15分間のばく露における濃度を時間加重平均した値(15分間時間加重平均値)が、この基準値を超えてはならない。
努力義務事項(告示第3号関係)
- 8時間・短時間両基準がある物(イ):15分間時間加重平均値が8時間濃度基準値を超え、かつ短時間濃度基準値以下の場合は、当該ばく露の回数を1日4回以内とし、間隔を1時間以上とすること。
- 8時間基準のみがある物(ロ):15分間時間加重平均値が8時間濃度基準値の3倍を超えないようにすること。
- 短時間基準が天井値の物(ハ):いかなる短時間のばく露においても、濃度が短時間濃度基準値(天井値)を超えないようにすること。
- 有害性が同一の混合物(ニ・ホ):複数の有害性物質を含む混合物については、それぞれの物質の「8時間時間加重平均値/8時間濃度基準値」または「15分間時間加重平均値/短時間濃度基準値」の比を合計した値(換算値)が1を超えないようにすること。
関連URL
- 「労働安全衛生規則第577条の2第2項の規定に基づき厚生労働大臣が定めるもの及び厚生労働大臣が定める濃度の基準の一部を改正する件」(令和7年厚生労働省告示第269号)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001576236.pdf - 「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針」(指針公示第28号)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001566348.pdf - 「労働安全衛生規則第五百七十七条の二第二項の規定に基づき厚生労働大臣が定める物及び厚生労働大臣が定める濃度の基準の一部を改正する件」の告示等について(基発1008第1号)
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T251010K0020.pdf - 「労働安全衛生規則第577条の2第2項の規定に基づき厚生労働大臣が定めるもの及び厚生労働大臣が定める濃度の基準」(令和5年厚生労働省告示第177号)
https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001091419.pdf - 化学物質による労働災害防止のための新たな規制について(関係法令、通達、濃度基準値一覧などがまとめてある)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000099121_00005.html
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| 規制分野 | 規制テーマ(報告書の名称) | 更新日 |
|---|---|---|
| 化学物質 |
日本 安衛法 労働安全衛生、化学物質の分類・表示、GHS、特化則等
|
2021年1月28日 |
化管法(PRTR法) 化学物質の排出・移動管理、情報伝達等
|
2021年1月28日 | |
日本 化審法 化学物質の審査・評価、製造・輸入規制等
|
2021年1月28日 |
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