欧州連合(EU) 欧州連合(EU)の主要規制テーマ

EU 省エネ政策(エネルギー効率指令他)

EnviXは「EU 省エネ政策(エネルギー効率指令他)」について、規制動向の調査報告書を作成・提供しております。

基本情報・概要

法規・政策の名称(現地語名) 公布日・施行日等
エネルギー効率に関する2012年10月25日の欧州議会及び理事会指令2012/27/EU(EED)
DIRECTIVE 2012/27/EU OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 25 October 2012 on energy efficiency, amending Directives 2009/125/EC and 2010/30/EU and repealing Directives 2004/8/EC and 2006/32/EC
2012年11月14日公布
2012年12月5日施行
建物のエネルギー性能に関する2010年5 月19日の欧州議会及び理事会指令2010/31/EU(EPBD)
DIRECTIVE 2010/31/EU OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL of 19 May 2010 on the energy performance of buildings
2010年6月18日公布
2010年7月8日施行

エネルギー効率改善目標の達成

エネルギー効率指令2012/27/EU:2020年向けエネルギー効率改善目標を達成するための様々なルールと義務規定を定める。

建物のエネルギー性能向上

建物のエネルギー性能に関する指令2010/31/EU:既存及び新築建物におけるエネルギー性能の向上を通して、EUの気候エネルギー目標の達成を目指す。

Clean energy for all Europeansパッケージ

欧州委員会が2016年11月に発表した包括的政策パッケージ “Clean energy for all Europeans(すべてのEU市民にクリーンエネルギーを)“ は、クリーンエネルギー社会への移行を促進すると共に、温室効果ガス排出量削減に向けたパリ協定の下でのEUのコミットメントを果たすことを目的として、EUのエネルギー政策の法的枠組みを全体的に改訂するものである。このパッケージの枠組みで、改正・エネルギー効率指令(EED)と改正・建物のエネルギー性能指令(EPBD)が2018年12月と5月にそれぞれ発効した。いずれも、EUの主要政策である “Energy efficiency first!” (エネルギー効率を優先)の理念を反映する内容となっている。

改正・エネルギー効率指令(EED)

「エネルギー効率指令2012/27/EU」(EED:Energy Efficiency Directive)は、「2020年までに、域内で消費が想定される総エネルギー量を、効率化を通して1990年比で20%削減する」という目標(拘束力なし)を達成するために、EU の共通枠組みを構築するものである。そして、2018年12月に公布・施行された改正指令(EU)2018/2002は、何も対策を取らなかった場合と比べて、2020年までに20%、さらも2030年までに少なくとも32.5%のEUエネルギー効率改善目標を達成する」という目標を据え、このための様々な措置を定めている。なお、この目標設定は、省エネ対策コストの大幅な低減や国際的なコミットメントに照らして上方修正することができ、欧州委員会は2023年までにこのための評価を実施する。
→ 改正EEDの詳細は、「EnviX海外環境法規制トレンドレポート〈2019年前期号(第22号)〉EU編 省エネ政策」をご参照下さい。

改正・建物のエネルギー性能指令(EPBD)

EU内エネルギー消費量の40%、そして二酸化炭素(CO2)排出量の36%は建物の冷暖房に由来しており、このためEUでは、建物の省エネ対策に高いプライオリティが置かれている。建物の省エネを促進するための主要な法的手法となっているのが、「建物のエネルギー性能指令2010/31/EU」(EPBD:Energy Performance Building Directive)である。EPBDは、消費者がエネルギー消費や出費を抑制するために適切な情報に基づいて様々な選択をできるようにするとともに、各国の建築規制制度の中にエネルギー効率に関する要求事項を定めている。2018年夏に公布・施行された改正指令(EU)2018/844は、その名称が示す通り、EPBDだけでなくEEDも改正するものだが、EEDの改正対象は第4条(建物の改修工事に関する条項)のみであることから、一般に「改正EPBD指令」と解釈されている。
⇒ 改正EPBDの詳細は、「EnviX海外環境法規制トレンドレポート〈2018年後期号(第21号)〉EU編 省エネ政策」をご参照下さい。

エネルギー同盟のガバナンスに関する規則(EU)2018/1999

2018年12月21日に公布・施行された「エネルギー同盟及び気候アクションのガバナンスに関する規則(EU)2018/1999」は、EEDと関連が深い。同規則は、EU法の枠組みに初めて、「エネルギー効率第一主義(Energy Efficiency First principle)」の原則を採り入れるものであり、また、これまでEEDの下で規定されていた加盟国の報告義務がこのガバナンス規則に引き継がれ、これまでばらばらだった気候・エネルギー関連政策の計画や報告を統合することで合理化を目指す。その概要は、以下の通り。

  • 加盟国は、「国家エネルギー・気候計画(NECP:National Energy and Climate Plans)」の初版(2021~2030年対象)を2019年12月31日までに、そしてそれ以降は10年ごとに策定する。
  • NECPは、共通の書式に基づいて作成され、エネルギー同盟[1]の5つの政策軸(エネルギー効率の最優先、欧州エネルギー市場の完全統合、経済の脱炭素化、エネルギー安全保障・結束・信頼、研究・技術革新・競争力)をカバーする必要がある。

[1] エネルギー同盟は、欧州委員会が優先課題の一つに掲げている政策的枠組みである。2014年6月の欧州理事会(EU首脳会議)でその構築が長期戦略の一つとして採用された。その目指す先は、「エネルギーの確実で安定した供給の確保」、「手ごろな価格を保証するエネルギー市場の創出」、そして「持続可能なエネルギー社会の実現」である。

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無料情報は以上となります(2020年7月4日最終更新)。本規制テーマに関する最新情報、中長期動向報告書のご要望、また個別調査等のご相談などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

最新動向

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更新日 規制分野 記事タイトル(サンプルにつき一部の記事タイトルのみ掲載
2020年8月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州委員会、エネルギー効率指令の見直しを開始――欧州グリーンディールの一環で
2019年6月 省エネ全般 欧州連合(EU) 建物のリノベーションに関する欧州委員会勧告(EU)2019/786が公布される
2018年6月 省エネ全般 欧州連合(EU) EUの建物のエネルギー性能に関する改正指令が公布、改修工事の長期戦略策定へ
2017年11月 省エネ全般 欧州連合(EU) EPBD改正:欧州議会ITREが修正意見案を採択――EV充電設備施工義務はさらに縮小
2017年6月 省エネ全般 欧州連合(EU) EPBD改正:EU理事会、EV充電設備施工義務縮小案で欧州議会との交渉へ
2017年5月 省エネ全般 欧州連合(EU) EU2030年省エネ目標は40%に――エネルギー効率指令改正に向けた欧州議会環境委員会の意見素案
2016年9月 省エネ全般 欧州連合(EU) EUは2020年省エネ目標を2014年に達成、欧州委員会の研究機関JRCの報告書
2016年9月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州の建物のエネルギー性能をデータベース化へ、EUの研究事業ExcEED始まる
2016年6月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州議会、エネルギー効率指令の実施状況を分析し、独自の意見を示す決議を採択
2016年3月 省エネ全般 欧州連合(EU) EU各国の建物省エネ化戦略を欧州委員会の研究機関が分析、7か国が要件満たさず
2015年12月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州委員会エネルギー総局が特定産業における省エネ措置の効果を調査した報告書を発表――2020年省エネ20%達成への道を模索
2015年10月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州委員会は高い割引率を用いて省エネ策の効果を過小評価している、NGOの研究
2015年6月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州委員会、2016年にもエネルギー効率関連規制強化へ――EUエネルギー同盟担当委員が予告
2015年1月 省エネ全般 欧州連合(EU) EUがCHPの利点を享受するには政策的支援が必要、研究事業CODE2の報告
2014年10月 省エネ全般 欧州連合(EU) EU諸国による建物エネルギー性能指令の順守状況が好転、欧州委員会の報告書
2014年7月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州委員会の省エネ対策拡充に広い支持、エネルギー利用効率に関する意見公募結果
2014年6月 省エネ全般 欧州連合(EU) EUの2030年向けエネルギー効率目標値、30~35%へ引き上げか
2013年7月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州委員会が持続可能な建物に関する意見公募を開始、環境性能の改善に向け
2012年10月 省エネ全般 欧州連合(EU) 2050年までの建物の脱炭素化の道筋を提示――欧州断熱材業界団体の研究報告書
2012年7月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州理事会「エネルギー効率指令の早期実施が雇用を促進する」
2012年6月 省エネ全般 欧州連合(EU) EU、三者協議でエネルギー効率指令案を合意――EEDによるエネルギー消費削減率は15%程度の見込み
2012年4月 省エネ全般 欧州連合(EU) EU諸国がエネルギー効率指令案で共通の立場に暫定合意――第一読会での成立めざして欧州議会と交渉入り
2012年3月 省エネ全般 欧州連合(EU) EUエネルギー政策でヒートポンプをもっと重視すべき――欧州ヒートポンプ協会
2012年1月 省エネ全般 欧州連合(EU) 議長国デンマーク、欧州委員会の提案よりも柔軟性を有するエネルギー効率指令案を策定中、2月中旬には閣僚理事会で審議へ
2011年3月 省エネ全般 欧州連合(EU) 欧州委員会、省エネを進める行動計画を公表、公共部門の建物改修の強制的な目標を提案

関連製品

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欧州連合(EU)の環境法・環境規制動向

欧州連合(EU)の省エネ全般情報に関連する製品を下記に紹介します。

規制分野 製品区分 製品・サービス名 発売・更新日
全般 法体系ガイド EU環境法体系ガイド2018(製品編)
英語情報とはいえ、その情報量の多さ、複雑さ、活発な動向から、体系的な把握が難しいEUの環境法体系を把握する一助となるよう作成されたガイドとなります
2018年10月17日
- 海外環境法規制モニタリング
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下表は欧州連合(EU)の省エネ全般情報に関する報告書の一覧です。

規制分野 規制テーマ(報告書の名称) 更新日
省エネ全般 EU 省エネ政策(エネルギー効率指令他) 2020年7月4日

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