欧州連合(EU) 欧州連合(EU)の主要規制テーマ

気候変動対策・排出権取引

基本情報・概要

名称

a. 温室効果ガス排出割当の取引制度を改善し拡大するため、EU指令2003/87/ECを改正する2009年4月23日の欧州議会と理事会の指令(2009/29/EC;排出量取引指令)
Directive 2009/29/EC of the European Parliament and of The Council of 23 April 2009 amending Directive 2003/87/EC so as to improve and extend the greenhouse gas emission allowance trading scheme of the Community

b. EUが2020年までの温室効果ガス排出削減公約を果たすため、加盟各国が取り組むべき温室効果ガス排出削減努力に関する2009年4月23日の欧州議会と理事会の決定(406/2009/EC;加盟国排出削減努力の決定)
Decision No 406/2009 /EC of The European Parliament and of The Council of 23 April 2009 on the effort of Member States to reduce their greenhouse gas emissions to meet the Community’s greenhouse gas emission reduction commitments up to 2020

c. 二酸化炭素の地層貯留に関する2009年4月23日の欧州議会と理事会の指令(2009/31/EC;炭素貯留指令)
Directive 2009/31/EC of The European Parliament and of The Council of 23 April 2009 on the geological storage of carbon dioxide

d. 2030年EU気候・エネルギー政策枠組み
2030 climate and energy framework

公布・施行日等 a. 2009年6月5日公布、同年6月25日施行
b. 2009年6月5日公布、同年6月25日施行
c. 2009年6月5日公布、同年6月25日施行
d. 2014年10月23日欧州理事会採択

EUは2007年3月、2020年までに達成すべき次の≪20-20-20目標≫を設定した。

  • 温室効果ガス排出量を1990年比で20%削減する。
  • 総エネルギー消費量に占める再生可能エネルギー比率を20%まで引き上げる。
  • エネルギー効率を20%改善する。

これらの目標を達成するための気候変動・エネルギー政策パッケージを具体的に法制化したものが、下記(1)~(3)の“三点セット”で、概要は次のとおりである。

(1) 排出量取引制度指令

主要な温室効果ガス削減対策である欧州排出量取引制度(EU-ETS)を見直し強化する。EU全域の総割当量を2013年より運用し、2020年時点で21%(2005年比)削減できるよう毎年割当を減らしていく。また、無償割当を、競争入札制度を用いた配分へと徐々に移行させるとともに、制度の対象範囲や温室効果ガスの種類を拡大していく。

(2) 加盟国排出削減努力の決定

2020年の達成目標を各国の経済レベルに合わせて決定し、最も裕福な国で20%削減、最貧国には20%増加の範囲で、温室効果ガスの排出を認める。また、法的拘束力のある再生可能エネルギー目標を国ごとに課し、2020年までにEU全体における再生可能エネルギー比率を20%まで引き上げる(9.2%であった2006年の2倍以上)。

(3) 炭素貯留指令

炭素回収貯留(CCS)の安全利用や開発を促進する。CCSは工業プロセスで発生した二酸化炭素を回収し、地層に貯留する実証済みの技術である。CCSの商業的運用は一部で開始されているが、技術的、経済的な実用化には至っていない。