欧州連合（EU）の環境法規制情報

EU 包装／包装材／包装廃棄物規則案

欧州委員会 2022年11月30日発表
包装および包装廃棄物に関する欧州議会および理事会の規則案
日本語版和訳を発売

欧州委員会は2022年11月30日、現行の「包装および包装廃棄物に関する指令94/62/EC」を改正・強化し、規則（EU全域で直接適用）に格上げする「包装および包装廃棄物に関する規則案（COM(2022) 677）」を発表しました。本法案は、「包装廃棄物の発生抑制」と「包装の資源循環性向上」を主目的とし、具体策として、2040年までの包装廃棄物削減目標やEU共通の材質表示ラベルの導入、プラスチック包装中のリサイクルプラスチックの最低含有率などを提案するものです。成立すれば、欧州に製品を輸出する日本企業にも、次のような義務への対応が求められることが予想されます。

• WEEE指令の附属書IIの2に掲載の大型家電を加盟国内で初めて流通させる事業者は2030年元日から、その90％を再使用可能な輸送用包装で行う
  弊社注記：規則案原文のまま引用しているが、WEEE指令附属書IIの2は小型家電が該当する。大型家電は附属書IIの1
• 2030年元日から全包装をリサイクル可能にする（リサイクル容易設計基準への適合を含む）
• プラスチック製包装中のリサイクルプラスチックの含有率を2030年元日から包装種別ごとに10～35％、2040年元日からは50～65％にする
• 規則発効3年半後からEU共通の材質ラベル表示を、同4年後から再使用可能性ラベル表示を行う
• 2029年元日から使い捨て飲料ボトル（プラスチック製および金属製）を対象にデポジット制度を導入する（制度対象製品のラベル表示、将来的な対象拡大の可能性）

本規則案は今後、欧州議会とEU理事会で並行して審議され、その過程で修正が加えられていきますが、原案段階の内容を把握し、規制の大きな方向性に対して、早期に対応準備を進めることは重要と思われます。エンヴィックスでは、その準備を少しでも円滑に進めていただくべく、このたび包装廃棄物規則案の和訳を作成し、販売を開始いたしました。販売要綱は次のとおりです。ぜひ、ご活用ください。

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