日本、GX実現に向けたカーボンプライシング専門ワーキンググループ(第4回)開催
日本で、2024年11月22日に、GX実行会議に設置されたカーボンプライシング専門WG(第4回)が開催された。この会議は、2026年度より予定されている排出量取引制度が本格稼働した後の制度のあり方について検討し、制度の具体的な設計について論点整理を行うことを目的とする。制度の具体化に向けた検討の方向性の主なものとしては、成長志向型カーボンプライシング構想、排出量割当の基本的な考え方、リーケージリスクの勘案などである。
会議では、排出量取引制度の対象がCO2の直接排出量10万トン以上の法人が対象であることから、「対象法人と対象外法人との公平感に配慮すべきである」などの意見があがった。
成長志向型カーボンプライシング構想とは
2050年カーボンニュートラルの実現と経済成長の両立(GX)を実現するための施策として、成長思考型カーボンプライシング構想の具体化を進めている。この構想では、炭素排出に係る負担を直ちに導入するのではなく、GXに取り組む期間を設けた後に、当初低い負担で導入し、徐々に引き上げることを想定している。具体的には、10年間で20兆円規模の先行投資支援を講じ、排出量取引制度の本格稼働や化石燃料賦課金を将来財源として活用し総額150兆円超のGX投資の実現を目指すものである。
関連URL
- GX実現に向けたカーボンプライシング専門ワーキンググループ(第4回)の資料とネットライブ中継
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/carbon_pricing_wg/dai4/index.html - GX実行会議におけるカーボンプライシング専門WGの設置について(GX実行会議第12回GX実行推進担当大臣資料39ページ)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gx_jikkou_kaigi/dai12/siryou1.pdf
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規制分野 | 規制テーマ(報告書の名称) | 更新日 |
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化学物質 | 日本 安衛法 労働安全衛生、化学物質の分類・表示、GHS、特化則等 | 2021年1月28日 |
化管法(PRTR法) 化学物質の排出・移動管理、情報伝達等 | 2021年1月28日 | |
日本 化審法 化学物質の審査・評価、製造・輸入規制等 | 2021年1月28日 |
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