無料ウェビナー ベトナム拡大生産者責任(EPR)規制の最新動向

無料ウェビナー ベトナム拡大生産者責任(EPR)規制の最新動向
2024年4月15日(月)配信

ベトナム環境保護法の全面改正に伴い、拡大生産者責任(EPR)規制がベトナムでも本格的に導入された。リサイクル責任のスケジュールは廃棄製品・包装材により異なるが、代位段階として2024年から容器・包装材、バッテリー、潤滑油、タイヤを対象として開始された。EPR制度の実施にともない、これら対象製品の事業者は、①自らリサイクルを実施、または②リサイクル活動を援助するためのベトナム環境保護基金への納付、という2つのオプションのいずれかを選ばなければならない。

EPRの実施にむけて、所管する天然資源環境省(MONRE)側でも、リサイクルの委託先を選定する際の参考情報として、2月20日に製品・包装材のリサイクル施設のリストを公表した。また、国家EPRポータル(https://epr.monre.gov.vn)の運用も正式に開始し、今後企業は同ウェブサイト上で各種の登録・申告・集計・管理を行うこととなる。さらに、環境保護法の細則の改正や、環境保護基金への納付金額に関する新たな規定などもこれから公布予定であり、製造者/輸入者に大きな影響を与えることが予想される。

関連動向

ベトナム、拡大生産者責任を実施するための国家EPRポータルの運用を開始

ベトナム天然資源環境省は2024年1月29日、通知63/TB-BTNMTを公布し、国家EPRポータル(https://epr.monre.gov.vn)の正式運用を開始した。これに伴い、環境保護法(72/2020/QH14)で定める製品・包装材のリサイクル(第54条)と処理(第55条)の対象となる製造者/輸入者が義務を負う拡大生産者責任(EPR)は、同日より、紙ベースの書類の代わりに同ウェブサイト上で登録・申告・集計・管理を実施できるようになる。

ベトナム、拡大生産者規制の対象となる製品・包装材のリサイクル施設のリストを公開

ベトナム天然資源環境省は2024年2月20日、通知86/TB-BTNMTで製品・包装材のリサイクル施設のリストを公表した。このリストは、拡大生産者責任(EPR)の対象製品の製造者/輸入者がベトナム環境保護法(72/2020/QH14)に従ってリサイクルの委託先を選定する際に有用な情報となる。製造者/輸入者は、リストアップされた施設以外のリサイクル業者と契約することもできるが、環境保護法の細則に関する政令08/2022/ND-CPの第79条に規定された環境保護要件を満たさなければならない。

 

本ウェビナーでは、ベトナムEPR規制の解説、いまの実施状況、規制対象企業の義務事項などを中心に解説する。

本ウェビナーの主な内容

  • ベトナム環境保護法のもとでのEPR規制
    • 規制の解説(対象製品、対象事業者、スケジュール)
    • 規制の実施状況
    • 企業の義務事項
  • ベトナムEPR規制対応コンサルティングのご案内

講師紹介

Dinh Thanh Nghia(ディン タン 二ィヤ)

エンヴィックス調査コンサルティング部 副主任研究員

主にベトナム環境規制および化学物質規制のリサーチ&コンサルティング業務に従事している。これまでにベトナムにある複数の日系企業(製造業、商社など)に対して、環境影響評価の実施、化学物質ライセンスの取得サポート、工場の環境監査、WEEE規制市場調査、各種環境規制における当局との折衝など、幅広い実績を有する。

英国規格協会(BSI)発行の温室効果ガスプラクティショナー(Greenhouse Gas Practitioner)資格を保有。

2013年に東京大学大学院で化学システム工学分野(工学系研究科)の修士号を取得後、日本の電子部品メーカーにて化学材料、半導体、機械に関するシニアリサーチャー兼エンジニアとして6年間勤務。研究開発および生産分野の経験、技術コンサルティングや品質管理などに関する幅広い知識を有する。

青木健次

エンヴィックス調査コンサルティング部 副部長/主任研究員

アジアを中心に、世界各国の環境規制・化学物質規制のリサーチ&コンサルティングに従事している。世界の環境規制のトレンドといったマクロな視点での調査から、各国の具体的な規制内容といったミクロな調査まで幅広い案件の実績を有する。社内のセミナーのほか、外部での講演も多数経験(電機・電子四団体、JEITA、JEMA、日本機械輸出組合、医療・計測・分析・制御機器関連工業会連絡会、など)。

2012年に東京大学大学院で地球科学分野(理学系研究科)の修士号を取得後、新卒でエンヴィックスに入社。

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