米国 オゾン層破壊物質規制(SNAPプログラム)
EnviXは「米国 オゾン層破壊物質規制(SNAPプログラム)」について、規制動向の調査報告書を作成・提供しております。
冷却装置・空調部門等で6種のオゾン層破壊物質代替物質を許容可能と決定
米環境保護庁(EPA)は、大気浄化法(CAA)第612条で定められた重要新規代替物質政策(SNAP)プログラムのもと、冷却装置・空調、発泡剤、および消防設備の各部門で使用されるオゾン層破壊物質の許容可能代替物質として、6種の物質を新たに承認することを決定した。この決定(Determination 36、EPAのウェブサイトではNotice 36)は2020年12月11日付け連邦官報に掲載され、同日に発効した。
EPAは、SNAPプログラムにおいて、特定用途に用いられるオゾン層破壊物質の代替物質を評価し、他の物質と比べて健康リスクや環境リスクの少ない物質を用途別に「許容可能代替物質」としてリストアップしている。EPAが評価するのは代替物質が健康や環境へ及ぼす影響で、具体的には、大気への影響、毒性、可燃性、職業上および消費者の健康/安全、当該地域の大気質、生態系への影響などである。
基本情報・概要
長年オゾン層破壊物質を使用してきた特定の最終用途において、それらの物質の代替物質を特定し評価することを目的とするプログラムで、米環境保護庁(EPA)が所管する。関連する産業セクターには、(1) 接着剤、コーティング剤およびインク、(2) エアゾール、(3) 洗浄用溶剤、(4) 消火剤および爆発防止、(5) 発泡剤、(6) 冷却装置および空調、(7) 減菌装置、および(8) タバコ伸展(tobacco expansion)があり、そのうち発泡剤、冷却装置・空調などでは、用途がさらに細かく分類されている。
プログラムでは、オゾン層破壊物質が使用されてきた産業や消費者向けの用途に代替物質を用いた場合にもたらされる健康や環境へのリスクを、さまざまな媒体を用いて分析している。検討される代替物質の特性には、オゾン層破壊係数(ODP)、地球温暖化係数(GWP)、毒性、可燃性、職場および消費者の健康および安全性、地域的な大気汚染、生態系への影響などである。
また、上述の産業セクターにおける最終用途ごとに、許容許可(用途によっては許容不可のものも含む)となった代替物質の一覧表を作成して公開している。
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無料情報は以上となります(2021年1月9日最終更新)。本規制テーマに関する最新情報、中長期動向報告書のご要望、また個別調査等のご相談などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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