海外環境規制トレンド・レポート 35号(2025年12月)
半年を俯瞰することで見えてくる環境規制のトレンドを規制テーマごとに報告します。半年を俯瞰することで見えてくる環境規制トレンド
海外環境規制トレンド・レポート海外環境規制トレンド・レポートの購入をご検討の方向けに、過去のバックナンバーから、ご希望に近いものを一部抜粋してご提供しています。お申し込みは、ご希望の旨を添えてお問い合わせフォームよりお願いいたします。
海外環境規制トレンド・レポート35号は2025年12月22日に発売予定です。
トレンド・レポートとは、世界主要地域の主要な環境規制について、過去6ヶ月間(一部12ヶ月間)の動向を簡潔にまとめた報告書です。弊社スタッフが日々ウォッチしている膨大な量の環境規制情報の要点を抽出し、お客様からのご質問や調査依頼の内容をふまえ、さらに独自の専門的な見解も加えて作成しているため、皆様の規制動向の的確な把握にご活用いただけます。
お客様の声・活用事例
現時点で当社とお取引中の企業様のうち、掲載許諾をいただきましたアンケート回答をお客様の声(活用事例)としてご紹介します(順不同・一部掲載)。全文につきましては「お客様の声・活用事例」よりご覧ください。
電子部品メーカー様(組織名非公開)
年2回発行されているレポートであるが、世界各国の主要な法規制について、基本情報(正式名・公布日・施行目的・規制内容・原本のリンク等)から、直近の改正等の動きまで、平易な文章でわかりやすく説明されております。社内教育の基礎情報として毎回大いに活用させていただいております。
法規制の表面的な内容だけだと「いったい我が社はどういう準備をすればよいのか?」「何が重要なのか?」がわかりにくい規制もありますが、主要な規制については、「EnviX展望と見解」という項目で、内容をかみ砕いた見解が述べられており、規制の解釈に役立っております。
- テーマごとに、規制の中心となる法規の概要が簡潔に整理されており、理解しやすい。あまり環境規制に詳しくない人への説明や教育に活用できる。
- 海外環境法規制モニタリングサービスで配信される多くの情報を整理・分類・分析するのは大変だが、トレンドレポートでは整理・分類・分析されており、半年間の動向の把握が容易になる。
- 図や表を使って分かり易くまとめられているので、自分の報告書やプレゼンの素材として活用できる。
本サービスの詳細は下記リンクよりご覧ください。
海外環境規制トレンド・レポート
トレンド・レポートでは多くの見逃してはならない重要な規制テーマの動向をまとめております。以下にそのいくつか一部の要旨を以下にご紹介します。
また、サンプルとして、2024年後期号(33号)のEU・英国編から「エコデザイン指令(ErP指令)& エネルギーラベル規則 ――ErP指令発効するも、移行規定下で運用が継続」、中国編から「固形廃棄物関連――工業固形廃棄物に対する管理の強化」の2件の全文を公開しています。
サンプル:EU エコデザイン指令(ErP指令)& エネルギーラベル規則(PDFファイル)
サンプル:中国 固形廃棄物関連 – 工業固形廃棄物に対する管理の強化(PDFファイル)
EU(欧州連合)・英国
EUのEV推進政策の最新動向
35年ICE車販売禁止の見直しに向け、加盟国と産業界は禁止擁護派と撤回派に分断か
2023年秋に始まったEV販売の失速を受けCO2排出性能基準の見直しを迫られた欧州委員会のフォンデアライエン委員長は自動車産業界との戦略的対話を約束し2025年1月に第1回会合を開催し3月には「自動車産業行動計画」を発表し欧州自動車産業の強化方針を示した。しかし、排出性能基準や35年のICE車の新車販売禁止措置の見直しは依然そのままで、2025年12月の第4回戦略的対話に向けて、同委員長による見直し案の提案が待たれている。そうした中、規制緩和やICE車販売禁止の撤回を求める産業界からの圧力は増し、一方で環境NGOのT&EやEV生産を先導するメーカーは見直しへの動きを批判しており、市場や議会では分断状態が続いている。10月下旬にはフランスとスペインが見直し案に傾きつつある欧州委員会に対して35年ICE車販売禁止の見直しを阻止する共闘を表明するなど、さらにその分断の溝が深まる様相を示している。他方。関税をかけられているBYDなどの中国EVメーカーは欧州域内に生産拠点のみならず研究開発拠点や販売ネットワークの拡大に勢いを増しており、果たして欧州におけるEV市場戦争がどのように幕引きができるのか、依然混迷した状態にある。本トレンド・レポートではこうした経緯と現状をまとめ解説する。
RoHS指令
適用除外項目を更新する委任指令3件が公布に
EU RoHS指令は、電気電子機器への10物質の含有を制限するものだが、多数の用途ごとに適用除外を期限を切って認めている。適用除外の更新や新規追加は、事業者が申請し、欧州委員会が外部コンサルに委託して評価した上で諾否を決定する。適用除外の恩恵は申請者以外にも及ぶため、関係者は動向を注視している。本号では適用除外をめぐる過去半年の主要動向として、「鋼材・アルミ・銅の合金成分としての鉛」「高融点はんだ中の鉛」「ガラス/セラミック部品中の鉛」に関する適用除外が更新されたこと、次の更新対象となる可能性の高い用途が本指令の運用に関する諮問組織の議事録公開により判明したこと、外部コンサルによる最新の申請評価事業Pack 28の進捗状況などを報告。また、指令本体に係わる動向として、外部コンサルに委託してきた科学技術的評価業務を欧州化学品庁(ECHA)に移管する改正法が成立したことなどを取り上げる。
米国・カナダ
米国国家環境政策法(NEPA)
環境影響評価をめぐる制度改革、トランプ政権下で進む緩和と分権化の動き
米国国家環境政策法(NEPA)は、連邦事業および連邦関連事業を実施する際に、その行為が環境に及ぼす影響を事前に評価し、公開することを義務づける環境法の基本法である。第一トランプ政権下では、迅速化を重視する方針が示された。これに対し、バイデン政権は緩和方針を翻し、環境保護を重視する方向へ転換したが、2023年の財政責任法では、債務上限交渉の妥協として迅速化策が法定化され、方針転換の一部が後退した。2025年に発足した第二トランプ政権は、CEQ規則を撤廃し、連邦レベルの統一規則を廃止して各省庁に手続きの簡素化を委ねるなど、迅速化を徹底する体制へ再構築している。これらの改革は、インフラ整備やエネルギー開発の加速を目的とする一方で、環境保護の実効性や透明性の低下を招く懸念が指摘されている。
米国 主要州のPFAS含有製品規制動向
ニューメキシコ州がラベル表示規則を提案
2025年4月に包括的なPFAS含有製品規制法を制定したニューメキシコ州が、この法律を実施する規則において、意図的に添加されたPFASを含有する製品にラベル表示を義務付けることを提案した。米国の州レベルの有害化学物質含有製品規制は、PFASに限らず、州ごとに規制の内容が異なるため、「規制のパッチワーク」と呼ばれているが、今回のニューメキシコ州の提案も同州独自のものであり、この規則案がそのまま採択された場合、産業界が受ける影響は計り知れないものとなる。本稿では、ニューメキシコ州が提案するラベル表示要件を中心に同州の規則案を概説するとともに、過去半年間に米国の主要州で新たに制定されたPFAS含有製品規制法規の独自色を探るべく、前号に続き、それらの「特徴」に注目することとする。
ラテンアメリカ
ブラジルの化学物質規制
ブラジル版のReachとRoHSに相当する制度
ブラジルにて、2024年11月14日に、法律15.022号が公布された。EUのREACH規則に相当するもので、国家化学物質インベントリーを作成し、国内で使用、製造、輸入された化学物質のリスク評価、管理を行う。年間1トン以上化学物質を製造、輸入する事業者に、国家化学物質インベントリーへの登録が義務付けられる。法律15.022号の運用規則案が、5月13日にブラジルで意見公募にかけられ、7月18日には法案と同じ内容の規則案がWTOの貿易の技術的障害委員会(TBT)に通知された。また2025年8月11日に、電気電子機器に使用される有害物質の規制案について意見公募が開始された。EUのRoHS指令に該当する規制で、環境及び気候変動省が管轄し、2025年9月24日まで意見が受け付けられた。PBBやPBDE、水銀、カドミウムなど。
中国
化学物質
危険化学品安全法(草案)の2回目審議を巡る化学物質規制の動向
2024年後半から2025年にかけて、中国では化学物質規制の体系的強化が加速している。2024年12月には「危険化学品安全法(草案)」が初審され、2025年9月には二度目の審議が予定されるなど、上位法の立法作業が進展している。草案では危険化学品目録管理の法制化、潜在リスクの報告奨励制度、政府監督の強化、輸送管理の厳格化など、多方面で大幅な見直しが示された。また、目録制度の法制化に合わせ、新たな「危険化学品目録」改訂準備も進行中で、分類・判定基準の整備が議論されている。さらに、新化学物質環境管理弁法に基づく登録情報の適正化チェックが強まり、PFAS規制草案は2026年施行に向け具体化が進む。地方レベルでもVOC・重金属分野を中心に執法が強化され、化学関連企業にはより高いコンプライアンス対応が求められている。
中国RoHS規制
初の強制国家標準の公布と規制対象製品の拡大
中国RoHS規制について、この半年間で2つの大きな動向があった。まず、2025年8月1日に、中国RoHS規制における初の強制国家標準であるGB 26572-2025が公布された。同標準は2027年8月1日から施行され、現行のGB/T 26572-2011およびSJ/T 11364-2024は同時に廃止される。次に、2025年11月3日には、規制対象物質の含有制限に関する対象製品リストを記載した「電気電子製品有害物質使用制限基準到達管理目録(2025年版)」と、含有規制の適用除外を記載した「基準到達管理目録使用制限物質適用除外リスト(2025年版)」の意見募集稿が公開された。 「到達管理目録(2025年版)」の意見募集稿には、新たに23品目の製品が追加されている。これらの関連標準の格上げや適用範囲の拡大から、中国RoHS規制の厳格化が進んでいることが伺える。
アジア・オセアニア
ベトナム 化学物質規制
2025年化学品法の公布と3つの政令案
数年にわたり議論されてきた化学品法の改正が、2025年6月にようやく完了した。2025年化学品法(69/2025/QH15)は全7章48条から成り、2026年1月1日より施行される。これにともない従来の2007年化学品法(06/2007/QH12)は無効となる。多くの点で改正されているが、各種規制対象化学品の定義、化学品の機密情報の管理、新規化学物質の登録、製品含有化学物質の管理といった点は企業にとって特に重要である。また、この化学品法の施行にむけて、現在(2025年11月末)3つの政令案が検討されており、その内容をいまのうちから把握しておくことが望ましい。
2025年前期号(第35号)目次
| 国際編 |
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|---|---|
| EU・英国編 |
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| 米国・カナダ編 |
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| ラテンアメリカ編 |
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| 中国編 |
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| アジア・オセアニア編 |
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年間契約(年2回配信)と単号販売では、それぞれ全編フル版と国・地域別版をご選択いただけます。これらとは別に、お好きなレポートを組み合わせて購入できるアソート販売もご用意しています。
2025年4月より以下のように価格改訂いたしました。
| レポート種別 | 年間契約(税別) | 単号購入(税別) |
|---|---|---|
| 全編フル版 | ¥396,000 | ¥216,000 |
| 国際編 | ¥42,000 | ¥24,000 |
| EU・英国編 | ¥168,000 | ¥96,000 |
| 米国・カナダ編 | ¥168,000 | ¥96,000 |
| ラテンアメリカ編 | ¥42,000 | ¥24,000 |
| 中国編 | ¥168,000 | ¥96,000 |
| アジア・オセアニア編 | ¥168,000 | ¥96,000 |
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