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EU、エコデザイン規則（ESPR）を公布

弊社基幹サービス「海外環境法規制モニタリング」の2024年7月2日（火）配信情報より「欧州連合、エコデザイン規則（ESPR）を公布――持続可能な製品を標準に」について紹介します。

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欧州連合（EU）は2024年6月28日、「持続可能な製品のためのエコデザイン規則(EU) 2024/1781」（略称、ESPR）を公布しました。ESPRは、現行のエコデザイン指令（2009/125/EC）を強化・代替する法律で、全14章（全80条）および8つの附属書で構成され、2024年7月18日に発効します。

ESPRの特徴

EUで製品を上市または使用開始するために遵守すべきエコデザイン要求事項を設定するための「枠組み」を規定する点は変わりませんが、現行指令がエネルギー関連製品（ErP）のみを対象に主にエネルギー効率要件を定めるためのものである一方、ESPRは、ほぼ全商品を対象に幅広い持続可能性要件（耐久性、修理可能性、リサイクル可能性、カーボン/環境フットプリントなど）を定めるためのものとなっています。またESPRは、サプライチェーンに沿ってすべてのデータをデジタル管理し、持続可能性関連情報の透明性を高めるべく、デジタル製品パスポート（DPP）を導入します。さらに、売れ残り製品破棄防止に向け「売れ残り製品に関する情報開示義務」を導入し、附属書VIIに示す衣料品・履物については2026年7月19日から売れ残りの破棄を禁止します。

従来、現行指令の下で「実施措置」という形で製品種別に定められていた具体的なエコデザイン要求事項は、ESPRの下では「委任法」の形で制定されることになります。また、今後は、中間製品（鉄鋼、アルミなど）に関する要件や複数の製品にまたがる水平的要件（耐久性、リサイクル性など）も定められることになります。現行指令はESPR発効と共に廃止されますが、現行指令の下で採択された実施措置は、それ自体が正式に廃止されるまで効力を有します。

今後の見通しとスケジュール

  • 次の重要なマイルストーンは、2025年3月採択予定の第一次ESPR作業計画（少なくとも3年間を対象）です。同作業計画には、エコデザイン要求事項設定の対象として優先すべき製品グループとして、以下が含まれることになっています：鋼鉄、アルミニウム、繊維製品（特に衣料品および履物）、家具（マットレスを含む）、タイヤ、洗剤、塗料、潤滑剤、化学品、エネルギー関連製品、ICT製品およびその他の電子機器
  • 企業は今後、第一次ESPR作業計画およびそれに基づく製品別委任法の策定を注意深く監視しながら、委任法の発効から適用開始までの18カ月間の猶予期間内にコンプライアンスを確保できるよう、社内体制の整備を進める必要がありそうです。

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以上、2024年7月9日（火）時点の無料情報をお伝えしました。

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規制分野 規制テーマ（報告書の名称） 更新日
製品設計・ラベル EU ErP指令（エコデザイン指令）、エネルギーラベル指令 2018年12月1日

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