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日本、4種類のプラスチック使用製品の設計認定基準を発表

日本で、2025年7月24日、以下の4種類のプラスチック使用製品の設計認定基準が発表された。

  • 清涼飲料用ペットボトル容器
  • 文具
  • 家庭用化粧品容器
  • 家庭用洗浄剤容器

本基準は、プラスチック資源循環促進法の第7条第1項にもとづき制定された「プラスチック使用製品設計指針」のもとで、各製品分野の具体的な設計要件を定めるものである。文具、家庭用化粧品容器および家庭用洗浄剤容器の基準は経済産業省告示の形で公布され、清涼飲料用ペットボトル容器は経済産業省および農林水産省の共同告示の形で公布された。

清涼飲料用ペットボトル容器の設計認定基準

今回発表された4種類の製品のうち「清涼飲料用ペットボトル容器」に対する要件は、以下の3点から成る。

  1. 部品ごとの要件
  2. ボトル重量の要件
  3. 再生材料の要件

まず、部品ごとの設計要件は以下の通りである。

部品 要件
ボトル
  • ポリエチレンテレフタレート(PET)のみを原料とし、その他の物質を添加していない(ただし、その他の物質を添加した場合であっても、ボトルが安全かつ衛生的であって、再資源化を実施することができる場合は除外される)
  • 着色していない
  • 把手は、未着色のPETまたは比重1.0未満のポリエチレン(PE)もしくはポリプロピレン(PP)を使用している
  • ボトルに印刷を施していない(ただし、賞味期限、製造所固有記号またはロット番号の印字等の微細な印刷は除外される)
ラベル
  • ポリ塩化ビニル(PVC)を使用していない
  • 風選または洗浄等の再生処理工程によってボトルと分離できるものである
  • ラベルに用いる印刷用インキがボトルに付着していない
  • アルミニウムでラミネートされたラベルを使用していない
キャップ
  • アルミニウムまたはPVCを使用していない
  • 比重1.0未満のPEまたはPPを主な原料とする
  • ガラス玉またはパッキンを使用している場合は、その取り外し方法をラベルに明示する

次に、ボトルの用途ごとに、その「重量」について以下の要件が設定されている。

ボトルの用途 重量の要件(単位:g
あらかじめ殺菌した後、殺菌した内容物を無菌的に及び常温において充塡するための容器 1本当たりの容量(ml)×0.0139+14.2未満
耐熱性のある容器(容量500ml以下) 1本当たりの容量(ml)×0.0164+16.8未満
耐熱性のある容器(容量500ml超、1500ml以下) 1本当たりの容量(ml)×0.0235+13.3未満
耐熱性のある容器(容量1500ml超) 1本当たりの容量(ml)×0.0098+33.9未満
耐圧性のある容器 1本当たりの容量(ml)×0.0136+17.2未満
耐熱性および耐圧性のある容器 1本当たりの容量(ml)×0.017+17.7未満

最後に、ボトルにおける再生材料に関する要件としては、再生プラスチックおよびバイオマスプラスチックの合計が、ボトル重量の15%以上であることが必須となる。

プラスチック使用製品の認定制度

本制度は、プラスチック使用製品設計指針に準拠して設計された製品を認定するためのものである。認定をうけた製品については、グリーン購入法にもとづく調達時の優遇を受けられる。

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