インド インドの環境法規制情報

印AP州 漏出事故を受けて施設での化学物質管理を強化

当社サービス「海外環境法規制モニタリング」の月例報告書(2020年8月号)より、「印アンドラ・プラデーシュ州、化学物質漏出事故調査員会が報告書を提出――大量の有害化学品を保管している施設は居住地域から離すべき」について紹介します。
本サービスでは世界全体の環境法規制の動向をお届けしております。サンプル資料として最新版の月例レポートをご提供しておりますので、是非ともお問い合わせの上、導入をご検討ください。
海外環境法規制モニタリング

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レバノンの首都ベイルートで起きた爆発事故は記憶に新しいかと思いますが、この原因となったものが「硝酸アンモニウム」という化学物質です。硝酸アンモニウムは肥料の原料にも使用されますが、爆発性を有する物質で、その扱いには非常に厳格な管理が求められております。

被害が広範囲に及んだため、この爆発事故は大きな注目を集めましたが、世界中では様々な化学物質に起因した事故が起きております。例えばインドのアンドラ・プラデーシュ州(AP州)では、2020年5月、石油化学品メーカーLG Polymers社の工場からスチレンガスが漏出し、10人以上の死者が出る事故となりました。その後、事故調査委員会は州政府に調査報告書を提出しましたが、そのなかでは、大量の有害化学品を保管している施設に対して、居住地域から離れた保管施設を設置し、タンカーやパイプラインによって工場に輸送すべきであると提案されています。そのほか、以下の提言が報告書には盛り込まれました。

  • AP州公害管理委員会および中央公害管理委員会(CPCB)は定期的に排水および排ガスのオンラインモニタリングを実施すること
  • 居住地域付近に位置する有害な活動を伴う産業に関して、施設内及び施設外の緊急時対応計画の定期的なモニタリングを実施すること
  • 施設内では半年毎の模擬訓練および施設外のコミュニティへは1年毎の模擬訓練を実施すること
  • 「1996年化学事故(緊急時計画、準備および対応)規則」に基づき、有害な活動を伴う産業のための現地危険監督グループを即時構成すること
  • 有毒ガスの放出を感知するための警報システムに取り付けられているセンサーは、施設内だけでなく、影響を与える可能性のある施設外の区域にも設置すること
  • 毎年、規制当局による安全監査および環境監査を実施すること
  • 十分な人員で構成される工場安全委員会を設立すること

以上はインドの例ですが、一方でタイでは、冒頭のレバノンの事故を受けて、工業用化学物質を所管するDIWが事業者に注意喚起を促す文書を公布しております。またベトナムでも、化学品による事故が国内で多発していることを理由として、商工省が文書を公布し、企業に対して管理強化を求めております。

このように、各種事故を背景に化学物質の管理強化が様々な国で要求されていますが、それに伴い当局による検査も厳格化するものと予想されます。

現地に生産工場を有する企業にとっては、けっして他人事ではないため、自社における化学物質の管理体制・管理状況をいま一度チェックすることが求められております。

エンヴィックスでは各国の化学物質管理規制に関する調査はもちろんのこと、現地での監査業務も行っております。お困りの際には遠慮なくご相談ください。

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