インドネシア、グリーン産業基準への期待
本稿は、2014年10月21日(火)に予定しておりますエンヴィックス「第10回世界環境法規制セミナー」(お申込み受付中)の開催に際して、当日の講演プログラムの一部を紹介するコラムです。
第10回「世界環境法規制セミナー」は終了いたしました。次回も是非ご期待ください。
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インドネシア工業省、
グリーン産業基準の義務化に向けて政府規則案を策定中
グリーン産業基準の義務化に向けて、現在、インドネシア工業省が産業振興に関する政府規則案(以下、本規則案)を作成しているという。こ れは現地のメディアが2014年6月19日の報じたもので、本規則案は「産業に関する法律2014年第3号」に基づく6つの政府規則案のうちのひとつにな る予定であり、インドネシアのグリーン産業の実現に向けた取り組みの一環であるという。なお、同基準は今後、グリーン産業賞の授与基準のベースにもなる予 定である。
本規則案は持続可能な産業発展を目的とし、グリーンな産業の構築に焦点を絞る。それはすなわち、自然資源の効果的かつ効率的な利用を目指 すということである。基準の設定の他、本規則案はグリーン産業認証機関の設立およびその発展、ならびにグリーン産業監査の適格性向上も取り扱うことにな る。
工業省「政策、気候および産業品質評価局」のArryanto Sagala(アルヤント・サガラ)局長によると、本規則案の策定は2014年内に完了する予定であるという。「各産業の性質の違いにより、規定される基 準は当然異なる。このことは、使用される主材料および副材料から、製造過程に至るまで関係してくる。産業ごとに工業大臣規則が公布されるだろう。施行に際 しては、我々は認証機関を事前に準備する予定である」とアルヤント氏は述べている。
グリーン産業基準への期待
2014年6月18日にジャカルタで開催された「2014年インドネシア・グリーン・アワード」にて生涯業績賞を授与された、工業省の M. S. Hidayat(ヒダヤット)大臣は、このグリーン産業の義務化について次のように述べている。「今後は政府規則案の調整が行われる。確かなことは、グ リーン産業は現在、企業のセールスポイントになっていること。グリーン産業基準を満たさなければ、競争力を持つことはできない。当然、同基準は規則化され る。グリーン産業賞、または賞の授与プログラムもこれに含まれる。グリーン産業賞は、グリーン産業実現の後押しができると期待されているひとつのインセン ティブなのである。そして、製造過程において『適合性を超えた取り組み』段階に達した企業に対しグリーン産業賞を授与するという合法的役割を工業省は担っ ているのだ」
「さらに言うならば、グリーン産業の構築および振興は、温室効果ガスの削減を目標とする政府の取り組みのひとつでもある」とヒダヤット大臣は続けた。
ヒダヤット大臣によると、112の企業が自発的に2014年グリーン産業賞に参加していると分かっており、この数は前年と比較して52%の増加であるという。
生涯業績賞がヒダヤット大臣に授与されたのは、グリーン産業の実施を終始後押ししてきたことが評価されたためである。なお、2014年インドネシア・グ リーン・アワードの生涯業績賞は、森林保全を主導し、これに終始尽力してきた林業省のZulkifli Hasan(ズルキフリ・ハサン)大臣にも授与された。
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