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EU、売れ残り製品の破壊防止に向けESPRに基づく2本の二次法を制定

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欧州連合(EU)のエコデザイン規則(EU) 2024/1781(以下、ESPRと略記)は、売れ残り製品の廃棄を大きな環境問題と捉え(前文55)、事業者に対し、廃棄の必要を無くすような措置を求め(23条)、その上で毎年、廃棄した製品の数量や廃棄理由、廃棄回避措置などの情報を開示するよう義務付け(24条)、特定の製品については売れ残り品の破壊を禁止している(25条)。こうした義務の細則を定める2本の二次法が2026年2月に制定された。

売れ残り消費者製品情報開示の詳細とフォーマットを定める実施規則

EU官報で2026年2月10日、「廃棄された売れ残り消費者製品に関する情報開示」の詳細とフォーマットを定める欧州委員会実施規則(EU) 2026/2が公布された。ESPRの24条は、売れ残った消費者製品を廃棄する(discard)すべての経済事業者に所定の情報を毎年開示するよう義務付けており、その詳細とフォーマットを定める実施法を2025年7月19日までに採択するよう欧州委員会に求めていた。採択の遅延に伴い、経済事業者が実施に十分な時間を確保できるよう、規則(EU) 2026/2の適用開始は2027年3月2日に延期されている。すなわち、同規則が定める開示の詳細とフォーマットは、2027年3月2日より後の最初の完全な会計年度以降、各会計年度内に廃棄された製品に適用される。ただし、開示義務そのものはESPRの24条が定めるとおり(大企業は2024年7月18日より後の最初の完全な会計年度から、中企業は2030年7月19日から、小・零細企業は除外)、適用開始されることに注意が必要である。

売れ残り製品破壊禁止の適用除外を定める委任規則

欧州委員会は2026年2月9日、ESPRが定める「売れ残り消費者製品の破壊禁止」の適用除外を規定する委任規則を採択した。ESPRの25条は、附属書VIIに記載の売れ残り消費者製品(当面は衣料品と履物のみ)の破壊を2026年7月19日から禁止するとしている(中規模企業は2030年7月19日から禁止され、零細・小規模企業は禁止されない)。その上で、この破棄禁止の適用除外を定める最初の委任法を2025年7月19日までに採択するよう欧州委員会に求めていた。今回、半年遅れで採択された委任規則は、今後、欧州議会とEU理事会による2カ月間の精査に付され(さらに2カ月延長の可能性も)、いずれの反対もなければ、官報公布20日後に発効し、2026年7月19日から適用される。売れ残り消費者製品の破壊が例外的に認められる10の状況」(委任規則の2条)は、例えば下表の通りである(一部のみ抜粋)。

状況(circumstance)
(a) 当該製品は、一般製品安全規則(EU) 2023/988(GSPR)でいう「危険製品」である。
(g) 当該製品は、修理が技術的に不可能な設計・製造上の欠陥を理由として、意図された用途に適さない。
(j) 当該製品はEU域内に所在する社会経済団体に寄付として受領されたが、その引取り先が見つからなかった。
(k) 当該製品は廃棄物処理事業者によるリユースの準備を経て市場で利用可能にされたが、その引取り先が見つからなかった。

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欧州連合(EU)の環境法・環境規制動向

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規制分野 製品区分 製品・サービス名 発売・更新日
全般 法体系ガイド EU環境法体系ガイド2018(製品編)
英語情報とはいえ、その情報量の多さ、複雑さ、活発な動向から、体系的な把握が難しいEUの環境法体系を把握する一助となるよう作成されたガイドとなります
2018年10月17日
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下表は欧州連合(EU)の製品設計・ラベル情報に関する報告書の一覧です。

規制分野 規制テーマ(報告書の名称) 更新日
製品設計・ラベル EU エコデザイン規則(ESPR)/エネルギーラベル作業計画2025-2030 2025年4月24日
EU エコデザイン規則(ESPR)/エネルギーラベル規則 2018年12月1日

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