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豪州版CBAM:豪州が炭素漏出リスクが高い輸入品に対する炭素国境調整の導入を検討

弊社基幹サービス「海外環境法規制モニタリング」の配信情報より「豪州、炭素漏出リスクが高い輸入品に対する炭素国境調整(豪州版CBAM)の導入を検討」について紹介します。

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オーストラリア連邦気候変動・エネルギー・環境・廃棄物省(DCCEEW)は2026年2月13日、同国の炭素リーケージのリスクを評価し、政府への提言をまとめた最終報告書を公表した。報告書では、将来炭素リーケージのリスクが起こり得る製品が提示され、「高リスク」「中〜高リスク」「将来的にリスクが顕在化する可能性があるもの」に分類された。報告書は、これらの製品に対して炭素国境調整(border carbon adjustment、いわゆる豪州版CBAM)の導入を段階的に進めることを提言している。このほか、同リスクに対処するための様々な政策アプローチや炭素国境調整の実現可能性なども提示された。これらの提言は今後、2026〜2027年に予定されている同国の「セーフガード・メカニズム」のレビューにおいて検討される予定である。

Carbon Leakage Review Final Report
https://www.dcceew.gov.au/climate-change/publications/carbon-leakage-review

炭素国境調整

炭素国境調整とは、国内で生産される製品と同等の炭素価格の負担を、対象となる輸入品に求める制度である。EUは炭素国境調整メカニズム(CBAM)を導入した最初の事例であり、CBAMの本格運用が2026年元日から始まっている。

なお、EUでは2025年12月17日に、CBAMの対象を川下製品へ拡大するための法案が公表された。追加が提案されているのは、炭素リーケージリスクが高く、鉄鋼/アルミ集約型の機械や家電製品など180種である。その大半(94%)は、鉄鋼/アルミの含有率が高い(平均79%)産業サプライチェーン製品で、シリンダー、産業用ラジエーター、車両部品など、重機や特殊機器に使用されているもの。残り6%は洗濯機などの家庭用製品である。

豪州とEUの対象製品

下表は、豪州とEUのそれぞれのCBAM対象製品を比較したものである。

豪州 EU

高リスク:

  • セメント
  • クリンカー
  • 石灰

中~高リスク:

  • 水素
  • アンモニアおよびその誘導品(derivatives)
  • 鉄鋼
  • ガラス

将来的にリスクが顕在化する可能性があるもの:

  • アルミナ
  • アルミニウム
  • 石油精製品
  • パルプ

現在対象になっているもの:

  • セメント
  • 鉄鋼(ネジやボルトなど一部の川下製品を含む)
  • アルミ
  • 肥料
  • 電気
  • 水素

追加が提案されているもの:

  • 独立した外部扉/引き出し付きの冷凍/冷蔵機器
  • 冷蔵冷凍装置およびヒートポンプの鉄鋼/アルミを含む部品
  • 産業用ロボット
  • 家庭用全自動洗濯機(容量10kg以下の乾燥機)
  • 総重量5トン以下の自動車
  • オフィス用金属製家具
  • その他の鉄鋼/アルミを含む金属製家具

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