欧州・ロシアの環境法規制情報

オーストリア政府、「交通部門におけるクリーンエネルギー国家戦略」等を発表

本記事は海外エコカー政策、電池/材料・インフラ調査報告のサンプルです。
エコカー関連情報は、『月刊エコカー政策』として月例レポート&速報配信を開始。
需要が多岐に亘る電池・材料、企業戦略、関連インフラ動向については、カスタマイズ調査でカバー。
案内ページにてサンプル記事を公開中です。是非とも導入をご検討ください。

オーストリアは、これまでエレクトロモビリティというテーマに積極的に取り組み、先駆的役割を担ってきた国のひとつである。公共の充電ステーションの数は国際比較においても極めて高い。しかしながら、国内の電気自動車(EV)普及だけが思うように進んでいない(2016年11月現在の国内EV総登録台数はおよそ8600台)。

こうした中、2016年末、同国政府は「交通部門におけるクリーンエネルギーに関する国家戦略枠組み」、そしてEV購入補助金支給制度を含めた「エレクトロモビリティ施策群」という二つの重要な政策を発表した。以下にそれぞれの要点を示す。

 

■交通部門におけるクリーンエネルギーに関する国家戦略枠組み

オーストリア政府は2016年11月、EUの「代替燃料補給インフラ配備に関する欧州議会及び理事会指令」(2014/94/EU)の定めに従い、「交通部門におけるクリーンエネルギーに関する国家戦略枠組み(Nationalen Strategierahmen Saubere Energie im Verkehr)」を策定した(原文は以下のURL参照、ドイツ語のみ、46ページ)。
https://www.bmvit.gv.at/verkehr/elektromobilitaet/downloads/strategierahmen.pdf

この中で、同国政府は、2050年までに同国の交通部門をCO2ニュートラルとすることを目標に掲げ、この目標に向けて今後10年間から2030年にかけて、道路交通にけるディーゼル及びガソリン燃料の消費量を大幅に減らす方針を打ち出している。そして、CO2ニュートラルなモビリティに向けた政策として、「交通部門における代替燃料への転換」及び「再生可能エネルギーを利用したエレクトロモビリティの普及」を重視するとしている。

 

■エレクトロモビリティ施策群
さらに、同国の連邦交通・イノベーション・技術省、連邦環境省、そして自動車業界の三者は2016年11月23日、2017年1月から「エレクトロモビリティ施策群(E-Mobilitätspaket)」を共同で実施する旨を発表した(連邦交通省によるプレスリリース原文は、以下のURL参照、ドイツ語のみ。)
https://www.bmvit.gv.at/presse/aktuell/nvm/2016/1123OTS0074.html

同施策群のため総予算7200万ユーロ(約88億円)は三者が拠出し、そのうちの4800万ユーロはEV等向け(詳細は以下参照)、そして500万ユーロは電気二輪車及び小型電気商用自動車向けの補助金支給に充てることが決まっている。

 

なお、EV購入補助金支給制度の概要は、以下の通りである。

【一般ユーザ向け】

  • 純電気自動車あるいは燃料電池自動車:4000ユーロ(約49万円)
  • プラグインハイブリッド:1500ユーロ(約18万円)

【事業者向け】

  • 純電気自動車あるいは燃料電池自動車:3000ユーロ(約37万円)
  • プラグインハイブリッド:1500ユーロ(約18万円)

ただし、以下の自動車は、同補助金支給の対象外となっている:

  • 正規の車両本体価格が5万ユーロ(約613万円)以上の自動車
  • ディーゼルエンジン搭載プラグインハイブリッド自動車