海外環境法規制トレンド・レポート第8号–EU改正RoHS指令(RoHS2)

 海外環境法規制トレンド・レポートは、直近の半年間におけるEU、米国、中国、及びアジア/オセアニアの主要な環境規制の動向をご報告する調査報告書です。

 第8号は、2011年10月~2012年3月(一部2011年11月~2012年4月)の期間を調査報告の対象とし、計60テーマを挙げております。ご報告内容は下記表の各規制テーマについて、A4で3~8ページにまとめております。

【①EU編】–P. 1

  1. REACH規則
  2. GHS規則(CLP規則)
  3. 廃電気電子機器(WEEE)指令とその改正案
  4. 改正RoHS指令
  5. ナノマテリアル規制
  6. エコデザイン指令及びエネルギーラベル指令
  7. EUエコラベル規則
  8. 省エネ政策(エネルギー効率指令:EED)
  9. 再生可能エネルギー政策
  10. 資源の効率的利用
  11. 廃棄物規制
  12. 気候変動対策&排出権取引
  13. 大気汚染防止(移動発生源:自動車関連規制)
  14. オゾン層破壊物質政策
  15. 水質汚染防止(水不足問題を含む)
  16. 第7次環境行動計画
  17. スマートシティープログラム
  18. 電気自動車推進政策
  19. 生物多様性・生態系保全政策(違法伐採対策規則)

【②米国編】–P. 114

  1. 廃電気電子機器(WEEE)リサイクル関連法
  2. 電気電子製品に含まれる有害物質の制限(RoHS)に関連する州の法規
  3. EPEAT(イメージング機器)
  4. 連邦エネルギー消費効率基準&カリフォルニア州家電効率規則
  5. エネルギースタープログラム
  6. グリーンケミストリー法
  7. 有害物質規制(TSCA, CPSIA)
  8. カリフォルニアにおける有害物質規制 
  9. 固形廃棄物&有害廃棄物規制 
  10. 気候変動対策&排出権取引 
  11. 大気汚染防止(固定発生源)
  12. 大気汚染防止(移動発生源:自動車関連規制)
  13. オゾン層破壊物質政策 
  14. 水質汚染防止 
  15. 電気自動車推進政策
  16. 電池関連規制(リチウムイオン電池輸送問題と主な電池リサイクル規制)

【③中国編】–P. 203

  1. 中国版WEEE法
  2. 中国版RoHS法
  3. 新化学物質環境管理弁法関連規制(REACH関連)
  4. GHS関連規制
  5. 再生可能エネルギー政策
  6. 省エネ政策全般 
  7. 製品の省エネ政策(エネルギー効率ラベル管理弁法を中心に)
  8. 廃棄物規制
  9. 気候変動対策&排出権取引 
  10. 大気汚染防止(固定発生源)
  11. 大気汚染防止(移動発生源)
  12. 水質汚染防止
  13. 中国電気自動車推進政策
  14. レアアース鉱山規制と輸出規制

【④アジア編】–P. 300

  1. 韓国(1):省エネ規制(エネ合理化法改正など)
  2. 韓国(2):化学物質規制政策
  3. ブータン(1):廃棄物規則とE-waste管理
  4. タイ(1):化学物質規制(GHS含む)
  5. ベトナム(1): 化学物質規制(GHS含む)
  6. インド(1):省エネ政策及び規制
  7. インド(2):工場の環境管理(水、大気、廃棄物)と各種許認可の申請
  8. 台湾(1): 省エネ政策および規則
  9. 台湾(2): 化学物質規制
  10. オーストラリア(1):プロダクト・スチュワードシップ(廃電気電子機器関連)
  11. オーストラリア(2):化学物質規制

[事前の閲覧(試読)について]

 弊社(最寄り:JR山手線大塚駅)にお寄りいただければ、ご発注前にご覧いただけるよう準備いたします。予め、下記の[お問い合わせ先]にご連絡ください。

[製品概要]

商品名 海外環境法規制トレンド・レポート第8号 コード:TR12WS
発行 2012年5月31日
報告書仕様 1テーマあたりA4-3頁~8頁程度、計60規制テーマ、計A4-356頁(表紙と目次を含む)、doc形式(MS-Word)
ライセンス形式 コーポレートライセンス(貴社内の閲覧・印刷・共有可能)
年間価格 ¥450,000/年2回(税別)
お問合せ先 TEL:03-5928-0180(担当:中里・馬場)、お問合せフォームmail.gif

 報告書仕様の詳細は、上記お問合せ先からお問い合わせください。また、海外環境法規制トレンド・レポートについてをご覧ください。

(サンプル)海外環境法規制トレンドレポート

EU編④
規制テーマ 現行RoHS指令及び改正RoHS指令
大分類(ジャンル) 製品系&化学物質関連
法律/政策の正式名称
  • 電気電子機器中の特定有害物質の使用制限に関する2003年1月27日付欧州議会及び理事会指令2002/95/EC
  • 電気電子機器中の特定有害物質の使用制限に関する2011年6月8日付欧州議会及び理事会指令2011/65/EU(リキャスト)
公布/施行日
  • 2002/95/EC(現行RoHS指令)
    公布日:2003年2月13日、発効日:2006年7月1日
  • 2011/65/EU(改正RoHS指令)
    公布日:2011年7月1日、発効日:2011年7月21日
    現行RoHS指令を置き換える日:2013年1月3日
バックグランド情報:

■RoHS指令の概要

 RoHS指令は、電気電子機器(EEE)を対象とし、EEE製品中の含有物質について、6物質(鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭素化ビフェニル、ポリ臭素化ジフェニルエーテル)の使用を均質材料中の重量%で制限することを目的としている。

■2011年6月~10月における改正RoHS指令に関する動向

 2011年6月~10月における改正RoHS指令に関する動向は以下のようになっている。

  • 2011年7月:2011年7月1日付欧州官報において、改正RoHS指令が公布された。発効日は2011年7月21日。加盟国の国内法化の期限が2013年1月2日となり、2013年1月3日に現行RoHS指令を置き換えることになる。
  • 2011年10月:「改正RoHS指令に関する、実施措置及びスコープ変更に係わる追加影響評価」調査に関する第1回利害関係者協議が開始。この調査は下記三項目をその目的としている。
    • RoHS濃度制限の適合に関する規則の規定を目的とした、データ及び背景情報の提供
    • 改正RoHS指令欧州委員会案と改正RoHS指令最終版の間に生じたスコープ変更に係わる影響評価の実施
    • 上記第2項目に基づき、更なるスコープ修正の必要性の評価

■2011年6月~10月における適用除外用途(現行RoHS指令)に関する動向

 現行RoHS指令について、2011年6月~10月における適用除外用途に関する動向は以下のようになっている。

  • 2011年7月:Oko-Institut 社及びFraunhofer IZM社が実施してきた利害関係者協議の最終報告書が公表された。
  • 2011年9月:鉛及びカドミウム含有用途の適用除外に関して、現行RoHS指令の附属書を修正する《2011年9月8日付委員会決定2011/534/EU》が公布された。
    • 除外項目7(c)-IV:ICまたはディスクリート半導体の一部であるキャパシタ用PZTをベースとした誘電セラミックス材料中の鉛:-
    • 除外項目40:業務用オーディオ機器に用いられるアナログ・オプトカプラ用フォトレジスタ中のカドミウム:2013年12月31日に失効
最近の主な動向

■2011年11月~2012年3月における改正RoHS指令に関する動向;

  • TACの開催

 2011年10月に技術適応委員会(TAC)が開催され、議事録が公開された。

    • 適用除外用途:欧州委員会から、《2011/534/EU》の変更を反映するために、附属書IIIの改定が必要であることが報告された。TACでは、新たな申請又は利害関係者協議を必要とせず、改定が承認されるということが合意された。また、適用除外用途の許可条件についても議論がなされ、評価プロセスにおいて、代替品の可用性及び社会経済的影響は考慮されるが、第5条(1)(a)のハイフンで示された三つの規準(廃絶又は代替が科学・技術的に実現不可能、代替品の信頼性が不確実、代替による総合的な負の影響が総合的な利益を上回る可能性)が、評価における中核規準であるということが確認された。
    • 実施:欧州委員会と加盟国は、FAQを作成するために公式作業部会を設立することに合意した。FAQは一番優先度が高く、遅くとも2012年中頃までに完成させるべきとされた。
    • その他:ある加盟国から、第3条(11)「”市場で入手可能にする”」、第3条(12)「”上市する”」、及び第2条(2)「現行RoHS指令のスコープ外であり改正RoHS指令で非適合となる製品に対する猶予期間における”市場で入手可能にする”」について、問題提起がなされた。これは、”市場で入手可能にする”は、”上市する”(サプライチェーン上の最初の段階)を含むのか否かという質問であった。欧州委員会は、”市場で入手可能にする”は、”上市する”を含む、という見解を述べた。そして欧州委員会は、2019年7月22日が全ての非適合製品にとってRoHS-2第2条(2)の猶予期間の恩恵を受けられる最終日であり、2019年7月22日の後は、このような製品のどれ一つも市場で入手可能に(上市あるいはそれに続く市場活動も)なされてはならない、ということを確認した。
  • 適合性確認規格の作成を指示するマンデート

 2011年10月27日付けで欧州委員会から欧州標準化機関(CEN、CENELEC、及びETSI)に対して、改正RoHS指令の適合性の確認に関して、既存の規格を評価し、必要であれば新たな規格又は規格一式を作成することを指示するマンデート(M/499)が公表された。この中で、順守を証明する文書の例として、次のものが挙げられた。

    • 分析試験結果
    • 原材料(materials)宣言書
    • サプライヤー宣言書

■追加影響評価(インパクトアセスメント)に関する動向

 2011年11月、BIO IS社及びERA社が欧州委員会から受託した「改正RoHS指令に関する実施措置及びスコープ変更に係わる追加影響評価」研究について、第1回目の利害関係者会議がブリュッセルにおいて開催された。第1回会議では、調査研究の目的、スコープ変更の影響を受けうる製品カテゴリ、影響評価を行う20製品カテゴリ案、並びに均質材料及び大規模固定式設備の定義について発表が行われた。

 スコープ変更の影響を受け、新しく対象となる製品カテゴリは主に、オープンスコープ化(カテゴリ11)及び”依存する”の定義改訂(副次的な機能の実現のみに電気を必要とする製品)によるものであることが、会議資料で述べられている。例として、以下のような製品カテゴリが列挙されている(※製品カテゴリは抜粋)。

  • カテゴリ1:大型家庭用電化製品:電気的機能を有するガスグリル又はガス温水器
  • カテゴリ4:コンシューマ機器:リクライニングベッド、リクライニングチェアー
  • カテゴリ6:電動工具:電気的機能を有する芝刈り機
  • カテゴリ7:玩具、レジャー・スポーツ機器:型式認定を受けない電気二輪車、小規模な電気的機能を有する玩具
  • カテゴリ9:監視・制御機器:警報システム
  • カテゴリ11:その他の電気電子機器:自動ドア、ケーブル(他の10個のカテゴリに該当しない最終EEE)、太陽光発電により稼働するコンシューマ機器、電源スイッチ、ワードローブ

 そして2012年2月には、第2回目の利害関係者会議がブリュッセルにおいて開催された。第2回会議の主な議題は、追加影響評価及び均質材料(特に表面被覆)の試験方法である、という。欧州委員会環境総局のEberl氏は冒頭、どんな機能であっても電気又は電磁場を使用する製品は全て電気電子機器(EEE)であり、全てのEEE及びそのコンポーネントは物質制限値の条件に適合しなければならないことを強調した。そして”依存する(dependent)”の定義変更は、議論の法的根拠となるものであって、この法的根拠に対する利害関係者の理解を求めたい、とEberl氏は主張した。

■適用除外用途(改正RoHS指令)に関する動向

 2012年1月、欧州委員会から委託を受けたコンサルタント会社Oko-Institut社及びFraunhofer IZM社は、新たに申請のあった18件の適用除外用途要請について、改正RoHS指令に基づく適用除外用途要請の評価に関する利害関係者協議を開始した。

 今回の適用除外用途要請は主に、医療機器及び監視制御装置における鉛及びカドミウムの使用に関連するものとなっている。適用除外用途に監視制御装置(カテゴリ9)に用いると明示されている要請は次のようになっている。

  • 1:電気接点、あるいは電流の定格5A以上のワンショット・ペレット型のサーマルカットオフにおけるカドミウムおよびカドミウム化合物
  • 12:光学ガラスおよびフィルターガラス中の鉛およびカドミウム
  • 15:青銅軸受およびブッシュ中の20%を超えない鉛
  • 16:マイクロプロセッサのピンとパッケージ間の接続に用いる複数の元素で構成されたはんだ中の鉛で、その含有量が80重量%超、85重量%未満
  • 17:電子部品および蛍光管のガラス中の鉛、あるいは電子セラミック部品(誘導体セラミックコンデンサを含む)中の鉛
  • 18:コンプライアントピンコネクタ・システムに使用する鉛
  • 20:特殊用途の冷陰極蛍光管(CCFL)および外部電極蛍光管(EEFL)中の、照明用の1ランプあたり5 mgを超えない水銀

 カテゴリ9の機器は2014年7月22日から、工業用監視制御装置は2017年7月22日から2011/65/EUの対象製品となるが、仮に適用除外用途が承認された場合、2011/65/EUの附属書IVに盛り込まれることになり、より早い失効日が規定されない限り、2021年7月22日が失効日となる、と質問票の背景情報で述べられている。

■執行/違反事例

 スウェーデン化学品検査庁は2012年1月、同国内外の家電メーカー52社62製品を対象に、2011年中に実施した含有有害物質調査の結果を次のように発表した。

  • 検査対象62製品のうち10製品から、許容レベルを上回る鉛、PBDE、又はPBBが見つかった。
  • 62製品のうち13製品から、高いレベルのクロムが検出された。しかし、同庁の使用した分析法(XRF)では、許容レベルを超過しているか否かは判断できなかった。そこで同庁は、クロムが検出された事案につき、輸入者又は製造者に知らせ、どのような形態のクロムが関係しているのか、自主的に検査するよう勧告した。
  • 許容レベルを上回る鉛、PBDE、又はPBBが見つかった国内6社に対し、同庁はRoHS指令に違反した容疑で、環境検察官に通報した。

 なお、今回分析した製品は、スウェーデン国内の様々な家電販売店からスウェーデン電気保安委員会が購入した、という。同庁は2012年も引き続き、RoHS指令の運用状況を検査していく予定である、と述べている。

今後の展開と展望:

■改正RoHS指令に関わる動向のスケジュール

  • 2012年中頃:FAQの公表
  • 2012年末頃:適合性確認規格の公表

■改正RoHS指令における見直し規定

 改正RoHS指令には次のように見直し規定が設けられている。

  • 見直し①:適用除外用途の見直しは、対象製品カテゴリ別に最長有効期限が設けられており、これに基づくと、次回の見直しスケジュールは以下のようになる。申請期限は、有効期限の18ヶ月前となる。
    • カテゴリ1~カテゴリ7、カテゴリ10:2016年7月20日
    • カテゴリ8の内、体外診断用医療機器:2023年7月21日
    • カテゴリ9の内、産業用監視制御機器:2024年7月21日
    • 残りのカテゴリ8、残りのカテゴリ9:2021年7月21日
  • 見直し②:制限物質リスト(附属書II)の見直しは、最初の期限が2014年7月22日となり、以降は定期的になされる。
  • 見直し③:対象製品範囲の修正と、適用除外製品の追加に関して、欧州委員会が2014年7月22日までに報告書を提出する。
  • 見直し④:全面的な見直しに関して、欧州委員会が2021年7月22日までに報告書を提出する。

■【エンヴィックス見解】

 追加影響評価研究において、改正RoHS指令で新たに対象となる製品カテゴリについて今後評価を行う予定の製品カテゴリが次のように挙げられており、今後はこれを軸とした議論及び定義(製品カテゴリ)の水平展開がなされていくものと考えられる。

  • 自動ドア、自動門扉
  • ケーブル
  • 燃焼式園芸機器
  • 複合型空調システム
  • ヒューズボックス
  • ガス温水器
  • 電動自転車
  • 電気的機能を有する家具
  • リフト、エスカレーター
  • 照明スイッチ
  • パイプオルガン
  • 電源スイッチ
  • 電気的機能を有する金庫
  • 水泳用プール
  • 玩具

 また、追加影響評価研究第1回会議において”電気的機能”がどのように定義されているかの質問がなされ、ERA社のコンサルタントから、「第3条(2)”1つの意図する機能”の実現に電流又は電磁場を必要とする」限り、その製品は対象製品となることを根拠にしていると説明がなされた。照明付きのワードローブ(上記、”電気的機能を有する家具”を想定)を例にとり、ワードローブの製造者が組み立てプロセスの一つとして照明を取り付けるのであれば、ワードローブ全体として改正RoHS指令に適合しなければならない、と述べられたことからも、第3条(2)が厳格に適用されるとの認識に立つ必要があると思われる。これを受け、電気電子部品サプライヤーの負担は更に増加することが想定される。

その他関連動向:

 「REACH規則」参照。制限物質の見直しでは、REACH規則附属書XIV(認可対象物質)及び附属書XVII(制限物質)を考慮することが規定されているため、SVHCの提案及び指定、並びに附属書XIVへの追加状況を参照する必要があると考えられる。

【作成者:rm(増山)】

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