タイ・ラヨーン県のマプタプット(Map Ta Put)工業団地で起きている事業停止について、主に2009年を対象に時系列で整理し、タイ国家環境保全推進法を中心に関連する環境法規制について今回は取り上げたいと思います。
[時系列]
- 2009年3月:ラヨーン県行政裁判所によりマプタプットを"汚染管理区域"に指定するよう、タイ国家環境委員会(NEB)に命じる
- 2009年4月:NEBがマプタプットを"汚染管理区域"に指定し、4月30日付官報掲載
- 2009年6月:タイ・アビシット首相は、マプタプットを含むラヨーン県の一部地域を"汚染管理区域"に指定する命令書に署名
- 2009年9月:環境団体や住民らの訴えをうけたタイ行政裁判所の一時差し止め命令により、マプタプット工業団地の76件にものぼる石油化学系プロジェクトが中断
- 2009年10月:タイ内閣、自治委員会(Council of State)によって提案されたタイ国家環境保全推進法(NEQA:Enhancement and Conservation of National Environmental Quality Act, 1992)の改正案を承認
- 2009年12月:タイ最高行政裁判所により一時差し止め命令の対象となった76件のプロジェクトの内の11件について、操業を再開してもよいとの判断
- 2009年12月:タイ内閣、環境影響評価(EIA:Environmental Impact Assessment)および健康影響評価(HIA:Health Impact Assessment)に関する省令を承認
[関連する環境法規制]
- タイ国憲法第67条:
地域の環境、健康、または天然資源に"重大な影響をおよぼすおそれのあるいかなるプロジェクトまたは活動"も、環境影響評価および健康影響評価をうけなければならない
- 1992年タイ国家環境保全推進法(NEQA)の改正案:(第46条~第51条で環境影響評価システムの規定)
投資プロジェクトの承認を行なう州規制当局を補佐するための独立組織を設立するよう提案。また、プロジェクトのデベロッパーに対して、開始前に健康影響評価(HIA)を実施し、公聴会を開催するよう要求
- 環境影響評価(EIA)および健康影響評価(HIA)に関する省令:
地域住民の生活環境や健康に重大な影響を与えるプロジェクトやその他の活動に対して、EIAおよびHIAに関する報告書を提出するよう要求
上記3件以外にも、1992年タイ工場法、1992年タイ有害物質法なども関連すると考えられます。
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